世界最大規模の家具見本市「ミラノ・サローネ」は、2012年4月17日から22日までの6日間、イタリア・ミラノのフィエラ(本会場)とフォーリ(市内会場)で開催されました。
ミラノサローネ2012から、イタリアブランドメーカーを中心に紹介しながら、これから来るであろう、フォルムやカラ―のトレンドの予測をお伝えしていきます。
MOROSO(モローゾ)はいつもあっと言わせる会場構成で楽しみにしていましたが、今回も期待を裏切らず、他のブースにはない意表をついたものでした。
モローゾ社は1952年、アゴスティーノ・モローゾがイタリア北東部ウディネに設立したソファ・メーカーです。創業者の娘パトリツィアがモローゾのアートディレクターに就任したことで、わずか数年足らずで、イタリアモダンデザイン界を代表する家具メーカーへと成長させた功績は有名。
以来、革新的な技術を取り入れながらも手作りの重要性を尊重した上質なソファ、アームチェアなどを製作するイタリアを代表する家具メーカーとして、ロン・アラッド、コンスタンチン・グルチッチ、マーク・ニューソン、喜多俊之、パトリシア・ウルキオラなど、多くの著名デザイナーと家具開発を推進しています。
MOROSOの会場は、角材、スチール、プラスターボードなどの建築資材を使った会場構成で演出。
角材、スチールで壁面を立てたブース周り。
展示台や間仕切り壁にも、合板、下地材、断熱材を使用。
数年前から、合板や下地材をそのまま仕上げとして使う手法は、世界的にブームとなっており、エコを意識したMOROSO(モローゾ)らしい会場づくりでした。
新作は、今年も、Patricia Urquiola (パトリシアウルキオラ)を中心に展開をしましたが、paper plane (紙飛行機)やMy Beautiful Back SideのソファなどをMOROSO(モローゾ)から発表している、Nipa Doshi and Jonathan Levien (ニパ・ドーシ&ジョナサン・レヴィエン)の新作なども目を見張るものがありました。
paper plane (紙飛行機)の2Pを発表した Nipa Doshi and Jonathan Levien (ニパ・ドーシ&ジョナサン・レヴィエン)。
Nipa Doshi and Jonathan Levien (ニパ・ドーシ&ジョナサン・レヴィエン)の新作
日本人デザイナー吉岡徳仁は昨年発表した Moon (ムーン)のテクスチャー、色違いを発表。
貼り生地のほとんどをファブリックで揃えたところは、やはりエコを意識した
MOROSO(モローゾ)らしい商品構成でした。
今回の展示で、トレンドをリードしていたのはやはり MOROSO(モローゾ)だったのではないだろうかと思わせる新作がいくつかありました。
詳しくは、5月3日に行われるミラノサローネ報告会でご紹介します。
こちらのミラノサローネ報告会は、どなたでもご参加いただけますが、これからデザイナーを目指す方やインテリアの勉強をされる方向けの報告会です。業者、バイヤー向けの報告会ではありませんのでその旨ご了承ください。
2012 ミラノサローネ報告会開催
日時 : 2012年5月3日(木・祝)13:00~
会場 : K&Y INTERIOR DESIGN SCHOOL
豊富な写真や映像で現地の様子を体感できる! 現地取材でしか分からない
注目デザイナーの情報がわかる! どこよりも早くトレンドをつかむ!! K&Yインテリアデザインスクールのミラノサローネ報告会にご参加希望の方は お申し込みはこちらから⇒http://www.kandy.ne.jp/explanation_milano.htm
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(文:KEIKO YANO (矢野 恵子) / 更新日:2012.04.26)