アメリカを舞台とした
ヴィトラとヴァージル・アブローの
コラボレーションによる特別製品 発売開始
2035: US Edition Virgil Abloh c/o Vitra
昨年ヨーロッパ限定で発売されたVirgil Abloh(ヴァージル・アブロー)とヴィトラのコラボレーションによる3つの特別製品がアメリカ版として編集され、オンラインストアBasic.Spaceにて発売されました。
昨年春のアートバーゼルにて、アメリカ出身の建築家、アーティスト、デザイナーであるVirgil Abloh(ヴァージル・アブロー)とヴィトラのコラボレーションによるインスタレーション ”TWENTYTHIRTYFIVE” が開催され、同時に、会場となったヴィトラキャンパス内のファイヤーステーションでは3つの特別製品がヨーロッパ限定で発売されました。
そして2020年冬、アメリカを舞台に、再びヴァージル・アブローとヴィトラのコラボレーションが帰ってきます。US時間12月3日から12月6日まで、デザインマイアミの一環として、ロンドンを拠点とするヴァージル・アブローのデザイン事務所Alaska Alaskaが手掛けるインスタレーション “2035:US Edition Virgil Abloh c/o Vitra” がMiami’s design Districtに登場。同時にオンラインストアBasic.Space にて、アメリカ版として編集された特別製品を発売します。
オンラインストア Basic.Space
https://basic.space/experiences
ヴァージル・アブローは、あらゆる業界の垣根を超え、社会的、政治的メッセージをクリエイティブな方法で発信し続けています。また、ヴィトラは、時代を牽引するデザイナー、建築家、アーティストとともに実験的なプロジェクトや製品開発に一貫して取り組んできた歴史ある家具メーカーです。両者はこのコラボレーションについて、国や文化、世代を超えた人々に向けて、デザインと社会に対する強い興味と考察を促すものと位置づけています。
「デザインやアートの世界に足を踏み入れる方法を知らない17歳の少年を、業界が排除してしまわないこと。それが、デザイナーとして私に課せられた命題であると考えています。さらに、それは急を要すると自覚しています。」そのように、ヴァージル・アブローは語ります。「ヴィトラとのコラボレーションを通して私が実現したいこと。それは、年若い新たな世代とデザインの世界を繋ぐことです。それにより若者たちは新鮮なインスピレーションを得るだけでなく、より深い考察とより広い視点を持つことができるようになるでしょう。このコラボレーションは、新世代をデザインの世界に誘い、同時に業界の門戸を新世代に開放することを目的としています。」
ヴィトラのCEOであるノラ・フェルバウムはこのようにコメントしています。「ヴァージル・アブローは、デザインや家具という分野の外からやってきました。そして、まったく異なる視点でヴィトラの製品コレクションを見つめ、業界のルールや制約に捉われない自由な方法と自らのぺースを確立しました。」「彼は、自らの知識を若い新世代へと引き継ぐための独自の方法論を実践しています。凝縮された純度の高い方法にとても興味を惹かれます。彼は、デザインは知識人が語るものという既成概念を壊し、誰でも簡単に手が届き、理解でき、楽しむことができるものだと証明しました。」
US時間の12月3日より発売された特別製品は、2019年の“TWENTYTHIRTYFIVE”で発売された3つの製品をアメリカ版として編集しました。オリジナル製品である「セラミック ブロック」、ジャン・プルーヴェの名作デザイン「プチ ポテンス」と「アントニー」の3製品が、ベビーブルーに生まれ変わります。ヴァージル・アブローによりハッキングされたジャン・プルーヴェの製品は、新世代との対話を可能にするデザインの力を表現しています。
ヴァージル・アブローによるアーティスティックなインスタレーション は、2035年の「家」を考察し、新世代の若者たちと住環境の相互作用をテーマとしています。一方で、テクノロジーの進化やサスティナビリティ、非物質化、過剰性など現代社会が含むテーマも込められています。「2035年、私たちが家具を必要としているかどうかすら定かではありません。」 ヴァージル・アブローはそう言います。それは、住環境が私たちの思考や趣味嗜好、人生に強く影響を及ぼしていることを逆説的に示唆しています。「私とデザインスタジオの仲間たちは、世界をもっと良いものに変えていきたいと願ってきました。しかし、2020年に世界中を襲った出来事は、今までとこれからの未来において人々の価値観に大きな影響を及ぼすでしょう。私たちは今こそ、生きる意味を振り返り、表現しなくてはなりません。世界とは何なのか、それ自体が今、再定義されようとしているのです。」
US時間の12月3日、Basic.Space のウェブサイト上で、今回のコラボレーションについて、そして現在起きている社会の変化について、ヴァージル・アブローとヴィトラのCEO ノラ・フェルバウムの対談をストリーミングでお届けしました。その後 Pedro Cavaliereによる特別なDJパフォーマンスがありました。
製品紹介
▼ プチ ポテンス
ジャン・プルーヴェは、1942年、ナンシーにある自宅のために壁付け型の照明器具である「ポテンス」をデザインし、その後さまざまなサイズで展開しました。ヴァージル・アブローは工業デザインとして完成されたポテンスのデザインに魅了され、インスタレーションの中に、ミニサイズである「プチ ポテンス」を採用しました。工業デザインとしてのDNAをベビーブルーという新鮮なカラーで再解釈し、直方体のゲージに囲われたLED電球を用いたまったく新しいデザインの誕生です。ヴァージル・アブローによるプチポテンスは、シリアルナンバー入り150個限定で発売します。
▼ アントニー
アームチェア「アントニー」は、1950年代初め、ジャン・プルーヴェがパリ近郊のアントニーにある大学寮のためにデザインしました。有機的な木製シェルと金属製ベースを組み合わせ、小さな肘掛けを携えたこの特徴的なデザインは、ジャン・プルーヴェにとって最後の家具デザインとなりました。ヴァージル・アブローはこの象徴的なデザインに敬意を払い、さらにアレンジを加え最新のデザインへと進化させた特別なエディションをインスタレーションのために作りました。ベビーブルーに塗装した金属フレームにアクリルのシェルを組み合わせたアントニーは、150台限定で発売されます。
特別製品
▼ セラミック ブロック
“2035: US Edition Virgil Abloh c/o Vitra” を訪れる人が最初に目にするのは、「セラミック ブロック」が積み重なるベビーブルーの壁です。光沢感のあるセラミックブロックは単なる壁を構成する物体ではなく、ヴァージル・アブローのコンセプトと想いが込められたアイテムです。インスタレーションの中には999個のセラミックブロックが使われており、それぞれシリアルナンバーが刻まれています。好きなセラミックブロックを選んで購入することができ、インスタレーションは日々組み替えられ、変化していきます。また、Basic.Spaceのオンランストアからも購入していただけます。
Virgil Abloh(ヴァージル・アブロー)について
イリノイ州ロックフォードで生まれたヴァージル・アブローは、アーティスト、建築家、エンジニア、クリエイティブディレクター、アートディレクター、プロダクトデザイナー、ファッションデザイナー、ミュージシャン&DJ、起業家として、あらゆる業界の垣根を超えて活躍しています。University of Wisconsin-Madisonで土木工学の学位を取得した後、シカゴのIllinois Institute of Technology (IIT) で建築の修士号を取得しました。 IITでは、ミース・ファン・デル・ローエによって考案されたデザインカリキュラムの研究に取り組み、独自の芸術実践学を確立しました。2019年夏、Museum of Contemporary Art Chicagoにて開催された展覧会は、美術館史上最多入場者数を記録しました。現在、ヴァージル・アブローは、自身が立ち上げたファッションブランドOff-White™のチーフクリエイティブディレクターであり、さらにLouis Vuittonメンズ部門のアートディレクターを務めています。2020年、彼は次世代の黒人クリエイティブリーダーを支援する “Post-Modern” Scholarship Fund を創立しました。
Basic.Spaceについて
Basic.Spaceは厳選された製品を扱うオンラインストアです。オンラインストアを訪れる人は、個人のアカウントをもつことができ、experiences や products から、それぞれの興味に合わせたページにアクセスできます。2020年9月、Basic.Spaceは、オンライン上に新たなプラットフォームを立ち上げました。これは、個人アカウントから、オンライン上の動画やライブストリーミングに登場する製品を購入できる、新たなショッピング体験を提供します。最新の技術とクリエイティビティにより、年齢、性別、人種、民族、改装を超越したデザインを推し進めようというGeneration Nextの考え方に後押しされ、Basic.Spaceは、IRLの発見性とURLのアクセス可能性を組み合わせた未来のショッピング体験を模索、実現します。
ジャン・プルーヴェ(Jean Prouvé)について
ジャン・プルーヴェはフランスの「建設家」です。彼は、鍛冶工としての経験を積んだ後、1924年にナンシーで自身の工房を開きました。しかし、会社の規模が大きくなるにつれて、利益を追求する株主との間で意見の相違が起こり、1953年には自身の会社を手放すことになりました。その後数十年の間プルーヴェは、パリに建設される多数の建築プロジェクトにおいて、コンサルティングエンジニアを任され、1971年には、ポンピドゥー・センターのデザインコンペの審査員として、レンゾ・ピアノとリチャード・ロジャースのデザインを選出し、再び建築史にその名を刻みます。ジャン・プルーヴェの作品は幅広く、レターオープナーからドアや窓の部品、 照明、家具、プレハブ住宅、建築モジュラーシステム、大規模な展示の設計に至るまで、工業生産が可能なほぼすべてのデザインを網羅しています。遺族であるプルーヴェファミリーとの密接な協業の下、ヴィトラは2002年より、彼の代表的な家具の復刻と製造を請け負っています。
特別製品発売
日時:2020年12月3日9:00(US時間)~
※日本時間 12月3日23:00
オンラインストア Basic.Space
https://basic.space/experiences
※ご購入、配送についてBasic.Spaceに直接お問い合わせください。ヴィトラではご購入や配送についてのサポートは行っておりません。
Vitra(ヴィトラ)について
1950年創業のスイスの家具メーカー。世界的なデザイナーの創造性と自社の開発力によって製品とコンセプトを生み出し、そのデザインの力を通してホーム、オフィス、公共スペースの空間の質の向上に貢献。またヴィトラキャンパスにおける建築やヴィトラデザインミュージアムでの展示、ワークショップ、出版物でも知られ、多様な側面を有しています。
(文:VITRA・Artek PR 制作-PR 制作部-3 / 更新日:2020.12.08)