カール・ハンセン&サン デニッシュモダン名作家具が新コレクションに加わる


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カール・ハンセン&サン
デニッシュモダンの巨匠デザイナーの名作がコレクションに加わる


デニッシュモダンの黄金期を築いた、巨匠デザイナーたちの名作家具が、カール・ハンセン&サン社からあらたに蘇ります。名作として知られるコーア・クリントのフォーボーチェア、モーエンス・コッホの代表作と言えるモジュール式のブックケース、そして過去の遺産をモダンに蘇らせたモーエンス・ラッセンのエジプシャンテーブル。アイコニックな家具の集大成ともいえるこの3人の巨匠デザイナーの名作が、カール・ハンセン&サン社のコレクションに加わりました。
 

1950年代に大きく躍進するデニッシュモダンの形成に大きな影響を与えた、コーア・クリント、モーエンス・コッホ、モーエンス・ラッセンは、いずれも機能主義を牽引してきたことで知られるデンマークの家具デザイナー。

斬新なアイデアと素材への深い造詣をもってデニッシュモダンの黄金期の礎石となる名作を次々と発表。そのアプローチ、素材の使い方は世代を超えて数多くのデザイナーに大きな影響を与えてきました。この3人のデザイナーの代表作を、2017年からはカール・ハンセン&サン社にて製作します。これにより、質の高い家具を集めることで知られた、カール・ハンセン&サン社のコレクションはさらに充実することになりました。

当社は長年に渡り、1950年代から60年代にかけてデザインされた巨匠デザイナーの名作家具を製作していますが、その最高峰ともいえる1930年代から40年代にかけてデザインされた、コーア・クリント、モーエンス・コッホ、そしてモーエンス・ラッセンの代表作がコレクションに加わります。これにより、世界的に知られたデニッシュモダンの全貌を語るにふさわしいコレクションになりました。ハンスJ.ウェグナー、ポール・ケアホルムといったデザイナーに大きな影響を及ぼし、デニッシュモダンの礎石を築いた世代のデザイナーの商品も網羅することとなりました。

 

 

 

|   Kaare Klint(コーア・クリント) 1888-1954
    コーア・クリントの古典的なモダニズム

 


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今回、カール・ハンセン&サン社のコレクションに加わったコーア・クリントによるデザインは、1933年デザインの名作、サファリチェアと1930年にデザインされ1956年に製品化された優雅なプロペラスツール。

 


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Kaare-Klint_Easy-Chair_Sunniva1180

1930年にデザインされた威厳に溢れたアディッションソファ、オーガニックなフォルムを持つ1931年デザインのMixチェア、さらに座り心地が優れていることでよく知られる1937年デザインのEASY CHAIR (イージーチェア)。

 

 


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また、1927年から32年にかけて発表された、レッドチェアシリーズもコレクションに加わりました。

 

 


item:KK96620 The Faaborg Chair
designer:Kaare Klint
year:1914


最も注目すべきはコーア・クリントの代表作、フォーボーチェアがコレクションに加わったことです。1914年にデザインされ、1915年のフォーボー美術館開館式で発表されたフォーボーチェア。デニッシュモダンの先駆けとなったデザインです。シンプルなフォルム、そして、籐張り加工といった見事な素材の使い方。そのスタイルは、デニッシュモダンの基礎となった作品としてよく知られています。

コーア・クリントはデザイナーとしてはもちろん、1924年にデンマーク芸術アカデミーに家具科を創立し、デザイン教育に力を注いだ人物としてもよく知られています。クリントのデザイン哲学は、世代を超えてデンマークのデザイン教育、そして第一線で活躍する数多くのデザイナーに継承されています。

 

 

 

 

 

|   Mogens Koch(モーエンス・コッホ) 1898-1992
   モーエンス・コッホの無駄のない明確なフォルム
 


Mogens-Koch_MK99200_Folding-Chair

1932年にデザインされた、モーエンス・コッホのフォールディングチェアも2017年にカール・ハンセン&サン社のコレクションに加わった名作家具の一つです。人が座ることでより安定するというユニークな構造、そして無駄のないフォルム。発表当時モダンデザインの最先端の椅子として大きな注目を集めました。

フォールディングチェアは、求められる機能と美しさを明確なフォルムで表現するという、モーエンス・コッホのビジョンを見事に体現したものと言えます。ビーチ材で製作されてきましたが、新たにオーク材が素材に追加されました。

 

 




item:MK40880 Bookcase
designer:Mogens Koch
year:1932


モーエンス・コッホのデザインでは、1932年にデザインされたブックケースもコレクションされています。多様な使い方のできるこのモジュール式のブックケースはまさに書棚の中の書棚とも言える名作。素材はオーク材、ウォルナット材。さらに、オークのブラック塗装が新たに加わりました。無駄を省いた、明確なフォルムを追求してきたモーエンス・コッホですが、家具職の伝統にも大きな敬意を払いつつ、常に製品に求められる機能を最優先に考えたデザイナーとしても知られています。

 

 

 

 

 

|   Mogens Lassen(モーエンス・ラッセン) 1901-1987
モーエンス・ラッセン . モダニズムの先駆者
 


item:ML10097
designer:Mogens Lassen
year:1940

カール・ハンセン&サン社の新コレクションの最後を飾るのは、モダニズムの先駆者の一人として知られる、モーエンス・ラッセン。フランスの建築家ル・コルビュジエをはじめ、機能主義の影響を多大に受けたデザイナーです。その代表作がエジプシャンテーブル、1940年の家具職人ギルド展で発表されました。真鍮のディテールが美しいこの折りたたみ式の丸いコーヒーテーブルは、ツタンカーメンの古墳で発掘された、折りたたみ式のスタンドの影響を受けたデザイン。エジプシャンテーブルの命名もそれを起源としています。

 

 



Kaare Klint(コーア・クリント) 1888-1954

王立芸術アカデミーの主任教授として、数多くのデザイナーに大きな影響を与えたコーア・クリント。家具の機能、素材、クラフトマンシップにフォーカスした斬新な教育方針でデンマーク家具デザインを改革していきました。サファリチェア、フォーボーチェアなどのデザインで知られ、デンマークモダンデザインの父と称さ、後にデニッシュモダンを築き上げていく、数多くのデザイナーたちに大きな影響を与えました。



Mogens Koch(モーエンス・コッホ) 1898-1992

今やデザインアイコンとなっているフォールディングチェアや書棚で世界的に知られるデザイナー、モーエンス・コッホ。1925年から1930年までコーア・クリントの元で仕事をしたほか、1950年から1968年まで王立アカデミー家具科の教授を務めました。モーエンス・コッホの仕事は住宅設計、モニュメント、家具、テキスタイル、シルバーウエア、そして執筆と幅広い分野に及びます。
 



Mogens Lassen(モーエンス・ラッセン) 1901-1987

モーエンス・ラッセンは、20世紀を代表する建築家ル・コルビジェやドイツのデザイン学校バウハウスの影響を受け、幾何学的な建築様式を発展させたデンマークを代表するモダニスト。自然との繋がりを意識しながらも、コンクリートを使用した機能性に溢れた建築を数多く手がけたことでも知られています。

 

 

 

 


カール・ハンセン&サン

カール・ハンセン&サンについて

カール・ハンセン&サンは創業100年を超える歴史のあるデンマーク家具メーカー。ハンスJ.ウェグナーの家具を最も数多く製作するメーカーとして知られています。また、オーレ・ヴァンシャー、コーア・クリント、ポール・ケアホルム、モーエンス・コッホ、フリッツ・へニングセン、安藤忠雄、EOOSなど世界的に知られたデザイナーの家具の製作にも着手、すべての製品をデンマーク国内で製作しています。カール・ハンセン&サンのコレクションは、直営店のフラッグシップ・ストアおよび一流ディーラーを通して世界各国で販売されています。

www.carlhansen.jp

 

 

 

 

 

(文:インテリア情報サイト編集部-3  /  更新日:2017.02.16)

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