第60回ミラノサローネは6月7日から12日、
ロー・フィエラミラノで開催
第60回ミラノサローネは2022年6月7日(火)~12日(日)の期間、イタリアのロー・フィエラミラノで開催されます。
ミラノサローネ国際家具見本市事務局から開催内容に案内が届きましたのでご紹介します。
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2022年6月、ミラノサローネ国際家具見本市(以下、ミラノサローネ)では、60周年を迎えます。ミラノサローネを成功に導いた企業、ブランド、デザイナー、そして、今日、家具業界のエコロジーへの取り組みを反映した見本市の実現に貢献している人々のお陰で、このイベントが生み出す全ての「美」と共に60周年を祝福します。
この重要な節目を、見本市の重要な価値観である品質、革新、美、そしてこれまで以上に「サステナビリティ」を通して祝います。パンデミックに見舞われながらも、スーパーサローネを開催して対応した厳しい2年間を経て、サローネはその長い歴史を振り返り、いま、前を見つめています。持続可能性と環境意識の基準を家具製造に融合させ、多くの人々が参加する大規模な国際イベントの開催に戻ることが可能かつ必要であることを実証する、という野心的な目的を掲げています。
Salone del Mobile.Milano 1981-1990 (3/6) Emiliano Ponzi
※エミリアーノ・ポンツィによるミラノサローネ60周年ポスター/80年代。 下記のQRよりアプリをDLし拡張現実をお楽しみください。
ミラノサローネ代表のマリア・ポッロのコメント:
「ミラノサローネは、常にクリエイティビティとエネルギーの触媒となってきました。美しさ、包容力、新しい可能性を生み出す場です。上海・ミラノサローネ、モスクワ・ミラノサローネと同様に、ミラノでも常に対話と構築の場としてきました。ウクライナ戦争に衝撃を受けた今日、私たちは世界に開かれた文化とスタイルの交差点であることの価値をより強く信じています。だからこそ、出展企業の取り組みを中心に据えることを約束します。イベントの主役である企業、ブランド、デザイナーが自らのアイデンティティをデザインし、コンテンツを充実させ、ストーリーを語ることができるよう「白紙」の場を提供しています。デザイン界全体のランドマークである私たちは立ち止まることはできません。そして、できるだけ持続可能なデザイン、生産、流通のソリューションに向けて加速する義務があります。今日、私たちはこれまで以上にデザインに対する倫理的アプローチを必要としています。今回のサローネでは、環境と人間の幸福を目的とした家具づくりに取り組む多くの企業を見ることができます。そのため、建築家マリオ・クチネッラのキュレーションによる、大規模なプロジェクトに投資することで、倫理的で高潔な道を促進することを決定したのです。企業やクリエイターは、すでに工業化されている代替素材に触れ、原材料の “都市鉱山(宝庫)”としてのビジョンに刺激を受け、より複雑な組織である都市の細胞としての家の機能を考察できます。見本市の持続可能性こそ、私たちが誠実さ、責任感、透明性をもって注力したい競争力の源泉なのです。」
Salone del Mobile.Milano 1981-1990 (1/6) Emiliano Ponzi
※数々の受賞歴を誇るイタリアの若手イラストレーターの手から、ミラノサローネの60周年を祝う6枚のポスターが生まれます。ミラノサローネとミラノの街や人々との関係、1961年から今日までの慣習の変遷が描かれています。下記のQRよりアプリをDLし拡張現実をお楽しみください。
ミラノサローネは、出展者やブースの設計・施工者へ推奨するサステナビリティに関する基本的な基準の一連のガイドラインを発表し、配布しています。再利用可能な素材(木材など)、リサイクル素材(アップサイクル)、環境負荷の低い素材、FSCやPEFC認証の使用、素材供給元の物流面での持続可能性の検討、スタンド設置時の環境安全性の高い製品や機材の使用などが推奨されます。材料、電力、水の無駄を省き、「適応性」と「再利用のための分解」を重要な原則とし、プロジェクトを構成する部品がどこでどのように再利用・廃棄されるかを念頭に置いて選択することです。サローネ側としては、見本市の共用スペースにおいて、同じガイドラインに従うことを約束します。
Salone del Mobile.Milano 1981-1990 (2/6) Emiliano Ponzi
※サローネが誕生し、その成功が拡大した1960年代のポスターに続き、1970年代のイラストです。文化的、経済的、社会的なライフスタイルの変化が定着し、住空間や家具との関係が根本的に変化した10年でした。下記のQRよりアプリをDLし拡張現実をお楽しみください。
第60回ミラノサローネは、クリエイター、デザイナー、ブランド、企業によるこの問題への取り組みを紹介するとともに、サローネサテリテの若い才能も巻き込み、危機の時代に成長し、より公正で責任ある生産と使用を目指す新しい世代に期待します。
「デザイン・ウィズ・ネイチャー」 (自然に寄り添うデザイン)
マリオ・クチネッラによるサローネの大型インスタレーション
好循環のエコシステムが未来の暮らしを表現
倫理、循環型社会、インテリア空間、参加型建築、都市再生: デザイン・ウィズ・ネイチャー (自然に寄り添うデザイン) は、多くの提案と考察、リサイクルとアップサイクルの旗印の下でのデザインと感情の旅、人間と自然の歩み寄りを演出する、持続可能な生活の価値に関する議論の出発点です。
第60回を迎えるミラノサローネでは、今年も、今後のデザイン活動のヒントとなる「自然」と「暮らし」の関係を探る重要な展示・インスタレーションが行われます。6月7日から12日まで、S.プロジェクト 15ホールでは、建築家マリオ・クチネッラと共同で開発したプロジェクト、デザイン・ウィズ・ネイチャー(自然に寄り添うデザイン)を開催します。このプロジェクトでは、都市は未来の「予備軍」であり、建築に役立つ大半の素材が見つかるという観点から、循環経済と再利用をテーマとします。そして、都市部は環境負荷低減のための新たなチャンスの場となります。
このインスタレーションは、エコロジーの変遷、都市の要となる家、都市鉱山という3つのテーマに基づいており、風景となると同時に、対話、共有、読書、考察、仕事のための避難場所となる大きな表面に展開されています。
ミラノサローネへのオマージュ「マジック・ボックス」
ミラノサローネは、その価値、ミラノとの深い絆、そしてミラノを偉大にした企業やデザイナーを世界へアピールしています。そして今年、11人の 映画監督が、王宮「カリアティディの間」で、イベントの質の高さ、革新性、創造性、そして何よりその美しさを、感動的で多感覚な物語体験を通して語ります。
第60回を迎えるサローネ・デル・モービレ・ミラノ(以下、ミラノサローネ)は、独自のアプローチでその歴史を語り、創立以来の価値観を世界中の人々に知らしめました。6月7日から17日まで、王宮のカリアティディの間で、 「マジック・ボックス」が開催されます。サイトスペシフィックなオーディオビジュアルのインスタレーションは、サローネのDNAの一部である「マニフェスト」に掲げる11人の映画監督による11の言葉、「感情」、「企業」、「品質」、「デザイン」、「ネットワーキング」、「コミュニケーション」、「文化」、「若者たち」、「創意工夫」、「ミラノ」「匠の技」に捧げられたものです。フランチェスカ・アルキブージ、パッピ・コルシカート、ダヴィデ・ランペッロ、ウィルマ・ラバーテ、ブルーノ・ボツェット、ルカ・ルチーニ、クラウディオ・ジョヴァンネージ、ジャンニ・カノーヴァ、ドナート・カリージ、ダニエレ・チプリ、ステファノ・モルディーニ、といったイタリアの著名監督たちが物語を構成します。それは私たちの驚きの感覚を呼び覚まし、忘れがたい体験を生み出し、そして映画の言葉を通して、美しいミラノの街と共にサローネ 60周年を祝うことを目的としています。
このインスタレーションでは、高さ6m、奥行き24mの巨大な「カメラ・オブスクラ (暗室) 」が登場し、映画以前の光学機器の幻想的で想像力に富んだ世界からインスピレーションを得て、3幕構成のパフォーマンスが展開されます。コンセプトと製作総指揮は、ランペッロ&パートナーズ・クリエイティブスタジオのダビデ・ランペッロです。
QRよりAR (拡張現実)アプリをダウンロードしてお楽しみください。
Emiliano Ponzi @Ioan Pilat
60年代、70年代、80年代のポスターに続き、ミラノサローネとエミリアーノ・ポンツィは、90年代をテーマにした4枚目のイラストを発表しました。90年代は、すでに確立された見本市が、見本市会場の出展社たちと共に成長し続け、また、街中で行われる併催イベントのプログラムも、インスピレーションに満ち溢れ、入念に練られたものを誇っていた時代でした。デザイン界の巨匠に捧げる展覧会や、デザイン、アート、ファッション、食を組み合わせた斬新なクロスカッティングのイベントが開催されました。1994年、マッシモ・ヴィネッリがミラノサローネのグラフィック・アイデンティティ・システム全体をデザインし、1998年コンパッソドーロ賞を受賞。同年、マルヴァ・グリフィン・ウィルシャーの企画・キュレーションによるサローネサテリテがスタートし、イタリアをはじめ世界各国の若い才能あるデザイナーを数多くデビューさせ、成功に導きました。サローネサテリテは、35歳以下の新卒者やプロフェッショナルがデザインを発表する場であると同時に、将来の才能を求めている企業にとっては、新鮮なアイデアやデザインへの独創的なアプローチを実際に見て発掘できる場でもあります。
> サローネ・デル・モービレ(ミラノサローネ国際家具見本市)公式ホームページ
> 日本公式サイト
About Milano Design Week
毎年4月にイタリア・ミラノで行われる世界最大規模のデザインイベント。会場の中心は、ロー市にある東京ドーム11個分の広さをもつと言われる巨大展示場「フィエラミラノ」で開催の、略称でミラノサローネとも呼ばれているサローネ・デル・モービレ・ミラノ(ミラノサローネ国際家具見本市)。毎年1400を超える企業と500名を超える若手デザイナーが出展し、国内外から約40万前後の来場者がある。最先端のデザイン、インテリアが集まる国際的なイベントとして世界の注目を集めている。それに対して、ミラノ市内各所で行われるデザインイベントがフォーリサローネで、ミラノサローネとフオーリサローネを総称して「ミラノ・デザイン・ウィーク」と呼ばれている。現在活躍している多くのデザイナーやメーカーは、このイベントの出展から世界へと羽ばたいている。
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(文:制作_インテリア情報サイト編集部_3 / 更新日:2022.05.03)