株式会社 プレステージジャパン
社長&採用担当者インタビュー
採用の決め手はスキルではない ポテンシャル(潜在能力)の高い人をみつけたい・・・
「人材は不足しているが、だからといって誰でも良いわけではない」が雇う企業の本音です。以前はスキル面に採用の軸を置いて、業務上即戦力になりそうであれば採用してしまう風潮がありました。ですが、それだけでは入社後、企業側、求職者、両者があまり良い関係を築けない話があります。
そうならないためにも求職者は、「こんな仕事がやりたい」、「こういう企業で働きたい」というところばかりに重点をおかず、「そこで働いている人はどんな人か」「どういう風土の企業か」をよく知る必要があります。そこをないがしろにしてしまうと入社してから「こんなはずじゃなかった...」となりがちです。
一方、「企業は人なり」という言葉もあるように、発展していく上で、優秀な人材の確保はどの企業にとっても重要な課題です。その考えを踏まえて長期に渡って人材募集をする企業が増えてきました。そして、採用基準も変わってきています。
そこで、「インテリアのお仕事求人サイト」では、企業の方々に、人材採用の基準、そして、どんな会社なのか、会社の魅力、業務内容などをインタビューしていきます。
今回は、株式会社 プレステージジャパン代表取締役社長吉田龍太郎さんと、経営本部マネージャーの小川彰さんにお話を伺いました。
※こちらのインタビューは2015年にお聞きしたものです。
| 長期にわたる人材募集
Q:人材募集を長期にわたって募られるということですが、これには会社の次なるステージのお考えがあるとお聞きしましたが・・・?
吉田:TIME & STYLE(タイム アンド スタイル)は、南青山、六本木、二子玉川、新宿、大阪(梅田)、上海と6ヶ所店舗・ショールームの拠点があり、将来的に欧米・アジアの各都市に営業所・店舗の出店計画があります。数年前からその準備のため海外の展示会にも出展しています。
海外進出を視野に入れた事業拡大のため長期に渡って人員を募ります。これから、各都市のヘッドになる人材が必要となりますが、人材が育つには早くて3年、自ら開拓のできる戦力者になるには7年はかかります。そのためにも今から人材を育てていきます。1人でも多くインテリアが好きでポテンシャル(潜在能力)の高い人材を、時間をかけて見つけるためです。そして、時間をかけて育てた人材は大切にしたいと考えています。
| 採用の決め手はスキルではない
Q:採用基準で基準ラインなどを決めていらっしゃいますか?たとえばこんなスキルが必要だとか・・・
吉田:スキルはないよりあったほうが良いことはまちがいないです。ですが、弊社の採用基準ではスキルをそれほど重要視していません。スキルに胡坐をかいている人より、ポテンシャル(潜在能力)の高い人をみつけたい・・・
まずは弊社の商品が好きであることが一番です。
TIME & STYLE(タイム アンド スタイル)は、人々の未来に繋がる美しい時間と豊かなライフスタイルによる新たな文化の創造を目指した企業です。
家具やテーブルウェアなどオリジナルプロダクトは、全て技術ある職人の手によって日本国内で一つひとつ作られています。日本人の心に古くから内包されてきた調和・緊張感・繊細・簡素など日本文化の思想のような独自の美意識に基づき、伝統や文化と現代の生活様式との融合を図りながら、日常にある「美」を掘り下げていくことの中から生まれる新しい価値を追求し、これから、日本そして世界に向けたスタンダードとなるライフスタイルを発信しています。
それらをよく理解してもらい、面接時にいろいろな話をします。
応募者がいままで何を考えて生きてきたのか、何に興味をもっているのかなどを。そして、なぜ転職を考えて、これからこの職場で何をやりたいか、今後のキャリアプランはどう考えているのかなど話をしながら、いいものをもっているなと感じたら採用です。基準なんてない・・・
Q :まったくスキルがない人でも採用される可能性はありますか?
吉田:もちろんあります! インテリアの会社なので、すでに資格等のスキルを取得している人が応募することが多いのですが、現在、在籍する社員の半数は入社時にはなんのスキルもありませんでした。
入社してから、初めは研修や先輩たちの指導もありますが、自分で勉強していく強い意思は必要です。インテリアの知識は覚えることもたくさんありますのでたいへんです。ですが、知識やスキルが無かった社員たちは、昨日より今日、今日より明日と成長していく自分を楽しんでいろんなことを覚えました。むしろ、その人たちのほうが伸びしろが大きい。
Q:先ほどこれから、海外進出計画があるとお聞きしましたが英語のスキルは必要ですか?
吉田:TIME & STYLE(タイム アンド スタイル)のスタッフが接客するお客様は、営業・プランニングスタッフにかかわらず、海外の方も多いので英語のスキルはあったほうが良いでしょう。ですが、これもこれから勉強する意思があれば、入社してから勉強しても遅くないです。英語の勉強をすることは、仕事の幅も広がりますから自分自身のためになると思います。社内でも英語のスキルを推進していますので、入社してから英語を学び始めた社員は大勢います。
| 研修→部署異動→企画立案・・・何にでも前向きに挑戦することが大切
Q:採用され、入社後、新入社員はまずは何をしますか?
小川:プランニングスタッフ、コントラクト事業営業、設計・デザイン、経理、工場、広報と多くの部署がありますが、入社時はどの部署で採用されても始めはショップでの研修があります。取扱いのインテリアアイテムが多いのでショップでそれを覚えてもらうためと接客の基本を学ぶためです。ここでTIME & STYLE(タイム アンド スタイル)の一員として、企業風土を感じながら仕事を覚えます。旭川の工場や経理で採用されてもこの研修はあります。研修後、各部署へ配属となります。
Q:各部署の主な仕事を教えてください。
小川 :営業スタッフの主な業務は、法人顧客さまへの営業活動です。新規開拓、販売会の企画立案と販売業務、住宅・商業施設・ホテルなどの空間プランニングおよび提案、ショールームの運営などです。南青山の「HOUSE STORAGE TIME & STYLE」は、住空間における収納家具を専門としたショールームです。不動産・設計事務所・個人のお客さまをこちらに招いて打ち合わせを行い、住空間全体のコーディネートを提案します。
プランニングスタッフは、ショップにおける家具・インテリアの接客販売、空間のコーディネート業務、ショップ運営ならびに商品管理、物流業務などです。
ここでは、物を販売するというより、お客様への提案業務が主で、図面を持ってこられたお客様に、TIME & STYLE(タイム アンド スタイル)の家具を使ったらどんなスタイルの生活になるかを提案します。そのため図面に家具を落とし込んだ提案ボードなどを作成しています。
日々移り変わる季節や時間とともに変化していくライフスタイルの中で、お部屋全体のコーディネートからお持ちの家具に合わせた空間提案、日常生活に表情と彩りをもたらすファブリックやグリーンを含め、暮らしが豊かになるスタイリング提案をします。
また、インテリアの提案にとどまらず、ライフスタイルに関わるアートやデザインの展覧会、音楽のライブなどを通じて、TIME & STYLE(タイム アンド スタイル)独自の感性で表現を続けていますので、プランニングスタッフはイベントの企画立案などにも携わります。
TIME & STYLE(タイム アンド スタイル)は、インテリアを通し、豊かなライフスタイルの本質を追求し、独自の感性で製品を開発、提供していますので、直にそれらの製品を見て触ってもらうために、営業・ショップ・ショールームは重要な部署です。
あと、東京本社では、購買、設計プラニングの技術者・デザイナー、広報、財務管理の経理の部署があり、旭川に自社工場がありますので、家具の製作技術者がいます。
何にでも前向きに挑戦することが大切と考える社風ですので、希望すれば社内での部署異動も可能です。これからは、海外事業部への異動希望者も募ります。
Q:女性の働き方で工夫をされているところはありますか?
小川:女性には本当に長く勤めてほしいと考えています。弊社は結婚・出産後、復職する社員が多く、部署異動をすることで、時短での働き方を可能としているので、複数の女性はこのシステムで復職しています。
たとえば、プランニングスタッフとして第一線で活躍していた女性スタッフは、結婚・出産で一時休職をしていましたが、今は時短勤務で営業事務を担当しています。このあと子育てが一段落つけば営業スタッフとしての部署異動も可能です。
Q:最後に未来に向けて一言
吉田:これから日本のインテリアは世界のスタンダートとなりえる文化です。われわれはその文化を世界中に広めるために、躍進することが使命と考えます。
TIME & STYLE(タイム アンド スタイル)は、私たちの一員として働きたいと考える活力あふれる人材を求めています!
以上が、2015年のインタビュー記事です。
インテリア情報サイトの
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仕事の五訓
1 仕事は「自分から創るべき」で、与えられるものではない。
2 仕事は「先手、先手」で働きかけろ。受身でやるものではない。
3 「難しい仕事を狙え」これを成し遂げるところに進歩がある。
4 「計画を持て」長期の計画を持てば忍耐と工夫、努力と希望が生まれる。
5 「自信を持て」自信は君の仕事に迫力と粘りを与える。
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タイム アンド スタイル(TIME & STYLE)は2017年3月23日、オランダ・アムステルダム市に自社店舗を開店しました。そのとき計画されていたヨーロッパ出店を実現された株式会社 プレステージジャパン代表取締役社長吉田龍太郎さんに、オランダ店の様子やスタッフのことを前回に引き続き、お聞きしました。
|インテリアという文化を海外に、そして未来へ発信する使命がある
毎年パリやミラノ、フランクフルトでの海外見本市に出展をしていて、これは絶対に必要だと考えていました。10年位、いやもっと前からヨーロッパ出店は考えていたと吉田さん。前回のインタビューでも熱く語っていらっしゃいました。
吉田:インテリアと言えば世界では北欧やイタリアの認知度が高く、家具や日用品は日本でも人気があります。ですが、現在日本のインテリア文化も食文化と同じように世界各国で認知されてきています。特に欧米ではミニマムズは日本の文化として人気があります。禅とかわびさびの世界です。そのようなシンプルな空間はこれからもますます日本のインテリア文化として認知されることでしょう。
インテリアは国の品位を守る生活文化であり、日本は独自のすぐれたものをたくさん持っています。それを守り、世界に伝えるためには海外出店は必要でした。この空気感は現地でなければなかなか伝わらない。われわれにはそれを世界に発信していかなくてはいけないという思いがあります。それを世界に認めさせるために発信するのが使命と考えます。
出店の念願は叶いましたが、勝負はこれからだと考えています。
タイム アンド スタイル(TIME & STYLE) 2017年3月23日、オランダ・アムステルダム市に店舗、ショールームをグランドオープン
新店舗を構えたところは、近くにナチスからの迫害で隠れ家として住んでいた家が博物館となった「アンネ・フランクの家」や、王宮や国立美術館も顕在する観光客が多く訪れる旧市街地で好立地な場所です。
建物は1888年に建造され、一昨年までの約130年の長きにわたりアムステルダム市の警察署として市民に親しまれてきたオランダ国の歴史保護建造物に指定されているもの。その一棟を借り受けて、店舗、ショールームとして運営していきます。
商品ひつつひとつにストーリーがある。
このヨーロッパの建物に、どうディスプレイしたらタイムアンドスタイルの空気感が伝わるのか、試行錯誤の毎日です。
最初は基盤をつくってほしいのと現地採用スタッフの教育をかねて、日本からはベテラン数人がオランダ店スタッフとして加わりました。タイムアンドスタイルの経営理念を理解してもらい、たくさんの商品のことを覚えてもらうためです。タイムアンドスタイルの商品にはひとつひとつにストーリーがあり、それを現地のお客様に丁寧に伝えてほしいと思っています。
| 知ってはいたが言いたいことははっきりものを言う欧米スタッフ
日本文化が大好きで日本の企業に勤めてみたかった日本語ぺらぺらなスタッフや、オランダ人だけではなくドイツ人など様々なスタッフが現地で集まりました。アムステルダムはヨーロッパでは決して大きな都市ではないですが、ヨーロッパのハブとして多くの国から観光客が訪れます。店内での共通語は英語ですが言語は出来るだけ多くあったほうがいい。
現地人スタッフと日本人スタッフは、100パーセント意思疎通ができているわけではないですが、ヨーロッパの人々にタイムアンドスタイルを認知させるてために、協力して様々なイベントを企画し開催しています。日本人同士でもむずかしいのに、ましてや日本以外で育った若者たちとのコミュニケーションはたいへんなことです。日本人スタッフは、知ってはいたが言いたいことははっきりものを言う欧米スタッフに戸惑いながらも、コミュニケーションをとろうと努力しています。
日本のうつわの使い方を理解してもらうために、現地のシェフを招いた食事会やミニコンサートを定期的に企画して開催している。
| はっきり物言う文化と奥ゆかしさが美徳とされる文化
はっきり物言う文化。グローバルスタンダードでは必要なことでそれはとても良いことです。一方、日本には自己主張を抑える奥ゆかしさが美徳とされる文化があります。お辞儀や敬礼・本音と建前、謙遜のようなものです。言語外の空気を読み、たおやかに、ゆるやかに、ゆったりと対処するそんな趣のある文化。静寂の中に喜びを見いだし、繊細な感性を重んじる日本文化。これを磨き上げて、高い精神性を身につけたい人が日本の文化に興味をもっています。その精神性はタイム アンド スタイル(TIME & STYLE)の製品にも繋がるものがあります。その文化を100%理解するのは難しいかもしれませんが、現地スタッフにも学んでほしい。
将来は、オランダ店採用スタッフも日本で研修をしてもらいます。現在日本の椅子等の木工加工技術はすばらしく、世界一の技術力があります。その他、金属加工技術や陶芸技術など現地の工場を見学することで、自信をもって世界の人々に薦めることができます。日本のスタッフにも良い刺激になります。
はっきりもの言う文化と奥ゆかしさが美徳とされる文化。この2つを理解することで、それが相乗効果となり社内の士気が上がればうれしいことです。
| ヨーロッパのオピニオンリーダーが認めればそれが世界へとつながる
アムステルダムは小さな都市で新しいものがあるとすぐに伝わり、それを聞きつけて人々が集まります。オランダ人気質はとてもおだやかで、そしてオランダは自他共に認めるデザイン大国です。ヨーロッパのオピニオンリーダーが認めればそれが世界中に発信されます。
TIME & STYLEは日本人特有の美意識をコンセプトに、新しいインテリアスタイル・オリジナルデザイン家具を世界に向けて発信していくブランドです。プレステージジャパンは日本インテリアブランドを確立するために、これからも積極的に世界のマーケットに挑戦していく企業です。
私たちの仕事は生涯勉強が必要で、やればやるほど醍醐味を感じます。それをどううまくて伝えられたらいいのかいつも考えていますが、ただ消費財を売っているだけではなく、伝統と文化を守りながら、未来にむけて技術伝承している仕事だと思います。
これからプレステージジャパンがどうなっていくのか、どこまで突き進むのかを考えるだけでもワクワクする毎日です。そんな会社で自分の未来予想図を描きながら一緒に働く仲間を募集します。
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