松ヤニを使わなくてもグリップ力のあるボール
モルテンのために、nendoがデザインした
松ヤニを使わないハンドボール
デザインオフィスnendoから、 松ヤニを使わないハンドボールをデザインを手掛けたニュースレターが届きましたのでご紹介します。
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モルテンのために、松ヤニを使わないハンドボールをデザインしました。
19世紀の終わりに北ヨーロッパで誕生した後、現在ではテニスやサッカーに迫る規模に拡大しているハンドボール。この競技のさらなる発展を目的に、IHF認定公式球のデザインを手掛けました。
https://shop.moltensports.jp/blogs/molten/20220315_01
様々な種類のスピンをかけたパスやシュートを行うハンドボールでは、ボールのグリップ力が重要なため、粘着力の高い「松ヤニ」が使用される一方、この松ヤニが体育館の床を汚してしまったり、怪我の原因になることもあり、その対応が検討されています。
これらの課題を解決し、競技人口をさらに増やしていくために、IHFからの要望に基づき「松ヤニを使わなくてもグリップ力のあるボール」を開発しました。
「タイヤの溝」や「ヤモリの足の裏」など、吸着力を高める表面テクスチャーのリサーチが行われた結果、機械のスイッチや工具のグリップ部分などに使用される「ローレット加工」の考え方を参考にした、60個の三角形で構成したパネル構造を採用。
パネルとパネルの継ぎ目の盛り上がり部分は硬く設計し、パネルの中央部は柔らかくすることで、その「段差」が握りやすさを生み出します。
ベタつきが少ないために汚れにくく、しっとりとした独特の触り心地をしています。
従来は五角形と六角形が混在していたパネルを全て三角形にすることで、ボールを握った際のバランスを均等にしました。
表面素材には、手の汗を多孔質な表面が吸い込むことで吸着する性質をもった合成樹脂を採用。
これらの検討を経て誕生したこのボールによって、今後ハンドボールというスポーツがより安全かつ平等で、多くの子供たちにも開かれた競技となることを願っています。
Photographer: Akihiro Yoshida
モルテンリリースページ
d60 PRO handballは、2022年4月より世界で販売を開始します(日本国内での販売時期は未定です)。
※ アマチュアを対象としたd60は モルテンwebsiteにて販売中です。
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(文:制作_インテリア情報サイト編集部_2 / 更新日:2022.03.17)