photo:©interior-joho 「千年雛めぐり~平安から現代へ受け継ぐ想い~ 百段雛まつり2024」
【フォト・レポート】
1,300点の人形をはじめ、雛道具やお細工物が集う都内最大級の雛まつり
「千年雛めぐり~平安から現代へ受け継ぐ想い~ 百段雛まつり2024」
ホテル雅叙園東京東京都指定有形文化財「百段階段」にて開催
2024年3月10日(日)まで
日本美のミュージアムホテル、ホテル雅叙園東京では、4年ぶりに館内に有する東京都指定有形文化財「百段階段」にて「千年雛めぐり~平安から現代へ受け継ぐ想い~百段雛まつり2024」を、2024年1月20日(土)から3月10日(日)までの期間限定で開催。
今回の「百段雛まつり2024」は、時代を旅してきた逸品から、地域に根付く雛飾りなど1,300体もの人形をはじめ、雛道具やお細工物などが所狭しと並び、「百段階段」の趣きの異なる7会場の特徴を活かした見応えのある展示です。
会場の様子をフォト・レポートで紹介していきます。
【エントランスホール】
photo:©interior-joho 「千年雛めぐり~平安から現代へ受け継ぐ想い~ 百段雛まつり2024」
エレベーターから降りたエントランスホールには、宮崎県綾町の「雛山」を展示。苔に覆われた山の中にお雛様を配す独特の展示です。
家の中に木や石を運んで作った“山”に雛人形を飾る風習は江戸時代から始ったもの。綾の古人は、決して豊かではない生活の中で、女の子が生まれると親戚や隣近所の人たちが、粘土や木の枝で人形を作り、山や川で拾ってきた巨木や、古木・奇岩・奇石を飾りつけ、花木などを持ち寄り、奥座敷に神が住む風景を再現しました。「雛山」には、子のすこやかな成長と、末永く幸せに…との願いが込められています。
【十畝の間 百段雛まつり 】
これまでの「百段雛まつり」の展示風景の回顧から、地域の歴史や特徴を色濃く感じる個性豊かな雛飾り、時代雛や郷土色のある雛人形を展示。
画像提供:ホテル雅叙園東京
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雛人形、雛道具などが展示されています。
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現代風な立雛 photo:©interior-joho 「千年雛めぐり~平安から現代へ受け継ぐ想い~ 百段雛まつり2024」
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雛遊びの道具として百人一首 photo:©interior-joho 「千年雛めぐり~平安から現代へ受け継ぐ想い~ 百段雛まつり2024」
日本一の人形の町 岩槻 の「人形の東玉」の歴史あるお雛さまを展示。
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お内裏様と三人官女を囲うのは、お祝いのときに飾り物を傘先に下げ、幸せを願う山形酒田の「傘福」や、静岡県東伊豆町稲取の「雛のつるし飾り」、福岡県柳川市の「さげもん」。日本三大つるしかざりとして知られています。
草丘の間に飾られた雛のつるし飾り
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厚みのない立雛をひな壇にした雛かざり
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まるで雛御殿に入り込んだかのように時代を超えた雛人形が展示されています。
【漁樵の間 京の雅を表現した圧倒的スケールの座敷雛】
2月から3月にかけて飯塚市で開催される「いいづか雛のまつり(福岡県・飯塚市)」のメイン会場であり、国の重要文化財でもある旧伊藤伝右衛門邸には数多くの雛人形が飾られます。その中で最も目を引く「座敷雛」は、毎年テーマを変えて飾ります。
今年は旧伊藤邸とホテル雅叙園東京の座敷雛をリンクさせ、雅な平安絵巻の世界へと誘います。
欄間に平安時代の五節句が描かれた漁樵の間を舞台に、およそ800体の人形が欄間と一体化するように飾られ、平安貴族の優美な姿が、見る人を惹きつけます。
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平安時代に書かれた小説「源氏物語」から、光源氏の妻 葵の上と六条御息所の車争いになってしまう有名な出来事「車争い」のひとコマ。
画像提供:ホテル雅叙園東京
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禊の儀に同行するため、大将となって葵祭の行列に出る光源氏。このりりしい姿を一目見ようと都の人々は騒然となります。
画像提供:ホテル雅叙園東京
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その他、馬に乗って走りながら鏑矢(かぶらや)で的を射る「流鏑馬(やぶさめ)」、京の「葵祭り」を楽しむ人々など平安時代のさまざまなシーンを、文化財建築に施された美術品と共にダイナミックな展示の世界観を楽しめます。
【草丘の間 うしくのひなまつり】
霞ヶ浦湖、牛久沼にはさまれた牛久では夏に「うしくかっぱまつり」、早春に「うしくのひなまつり」が行なわれます。「うしくのひなまつり」に参加展示をする『花工房猪子庵』によるやさしい華やかなつるし飾りと愛らしい創作人形の展示です。
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ももたろう物語 photo:©interior-joho 「千年雛めぐり~平安から現代へ受け継ぐ想い~ 百段雛まつり2024」
わらしべ長者 photo:©interior-joho 「千年雛めぐり~平安から現代へ受け継ぐ想い~ 百段雛まつり2024」
かさじそう photo:©interior-joho 「千年雛めぐり~平安から現代へ受け継ぐ想い~ 百段雛まつり2024」
お月見を楽しむうさぎ photo:©interior-joho 「千年雛めぐり~平安から現代へ受け継ぐ想い~ 百段雛まつり2024」
展示のなかに隠れているクリスマスを楽しむ人形
photo:©interior-joho 「千年雛めぐり~平安から現代へ受け継ぐ想い~ 百段雛まつり2024」
赤鬼だけでなくまめも節分を楽しんでいる
photo:©interior-joho 「千年雛めぐり~平安から現代へ受け継ぐ想い~ 百段雛まつり2024」
photo:©interior-joho 「千年雛めぐり~平安から現代へ受け継ぐ想い~ 百段雛まつり2024」
子の健やかな成長を願う想いが込められたつるし飾りや、可愛らしい表情のお細工物などひな祭りだけでなく、年中行事を愛らしい創作人形で表現した展示は、会場を一周するとほほえみやくすっとした笑い、そして温かい気持ちにしてくれます。
【静水の間 創作人形「清湖雛物語」(滋賀県・琵琶湖) 美しき湖周の景色】
琵琶湖の美しさを多くの方々に知ってもらいたいという滋賀県の人形師・東之湖(とうこ)氏の想いが込められた創作人形を展示。
東之湖(とうこ)氏による美しき琵琶湖を表現した『清湖雛物語』は、2004年、琵琶湖をモチーフにした女雛「聖水の舞」の誕生が始まりで、「ひとりでは淋しそう」との声を受け、2006年に男雛を制作。この一対が「清湖雛」と名付けられました。
photo:©interior-joho 「千年雛めぐり~平安から現代へ受け継ぐ想い~ 百段雛まつり2024」
湖の南北には琵琶湖の美しい景色を守るために見回る雛、西には「日本のさくら名所100選」にも選ばれている海津大崎を、東には若草色の湖東平野を配し、琵琶湖の豊かな自然の広がりを表現しています。
湖西・海津大崎の湖の周りに咲き誇るソメイヨシノをイメージした暁霜の神・桜花の舞
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湖北平野の豊かな緑を表現
photo:©interior-joho 「千年雛めぐり~平安から現代へ受け継ぐ想い~ 百段雛まつり2024」
photo:©interior-joho 「千年雛めぐり~平安から現代へ受け継ぐ想い~ 百段雛まつり2024」
湖東地域で織られる麻織物・近江上布を身にまとう雛たちの展示の中央で全体を見渡すのが「清湖雛」。
【星光の間 極小の雛道具(川内由美子コレクション)】
手のひらにのるほどの極小の雛道具を展示。雛道具研究家・川内 由美子氏が長年にわたって蒐集してきたちいさなお雛さまや雛道具がずらり。江戸の名店「七澤屋」の雛道具から、超絶技巧のミニチュア磁器やガラスまで、2,000点以上の眼福のちいさな世界が広がります。こちらの展示はすべてケース入りです。
画像提供:ホテル雅叙園東京 会場にずらりと並ぶミニチュアの世界
およそ200年前の小さな江戸切子や食器
photo:©interior-joho 「千年雛めぐり~平安から現代へ受け継ぐ想い~ 百段雛まつり2024」
市松人形とくす玉 photo:©interior-joho 「千年雛めぐり~平安から現代へ受け継ぐ想い~ 百段雛まつり2024」
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象牙製芥子雛と七澤屋の雛道具
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七澤屋の雛道具は、通常のものより小ぶりで、黒漆塗りに金蒔絵の大の字形の牡丹の花を配した唐草模様が特徴。江戸時代後期には「その値は実に世帯を持つより貴し」、つまり、世帯を持つよりお金がかかると言われていたほどで、特に将軍家や大名家に人気がありました。
大きなものが好まれるようになってきていた江戸時代のお雛さまの流れの中で、これらの存在は大きく、現在も、名だたる名家・旧家、美術館など限られたところでしかお目にかかれない貴重なお雛さまや雛道具に魅了されます。
【清方の間 めこたちの雛まつり】
10名の作家によるめこアートによる特別展示です。
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「ねこたちの雛まつり」展示作品はご購入できます。
【頂上の間 手まり in 百段階段】
美しいてまりがそのまま展示されています。
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photo:©interior-joho 「千年雛めぐり~平安から現代へ受け継ぐ想い~ 百段雛まつり2024」
“まるく収まる”、“縁をつくる”などの意味が込められた色とりどりのてまりが、幻想的な景色を奏でます。
展示会場は、長い階段廊下でつなぐ斜面に建った昭和初期の木造建築。建物に一歩足を踏み入れるとそこには凛とした空気が流れるまるで別世界です。今回は7つの部屋ごとに異なるテーマで表現された展示で、部屋をめぐるたびに新たな感動があって最後まで愉しめます。
日本各地で代々受け繋がれてきた雛人形は子供をけがや病気から守り、将来幸せな家庭を築けるようにという両親の祈りを込めて飾られるものです。そしてその想いは現代作家の創作雛へと繋がっています。この美しい日本の風習「節句文化」が、これからも永遠に続くことを願います。
※会場は和室のため、靴を脱いでのご見学となるため、足元が冷える場合がございます。また展示品保全のため、一部空調を控えています。靴下ややわらかい底板のルームシューズをご持参の上、暖かい装いでご来館をおすすめします。
【開催概要】
「千年雛めぐり ~平安から現代へ受け継ぐ想い~ 百段雛まつり2024」
期間:2024年1月20日(土)~ 3月10日(日)
時間:11:00~18:00(最終入館17:30)
会場:ホテル雅叙園東京 東京都指定有形文化財「百段階段」
料金:[当日券] ¥1,600 / 大学・高校生 ¥1,000 / 小・中学生 ¥800
[前売券] ¥1,300 / 大学・高校生 ¥ 900 / 小・中学生 ¥600(全て税込)
※未就学児無料、学生は要学生証呈示 ※前売券は1月19日(金)まで(館内販売は16:30まで)
販売:ホテル雅叙園東京(一般入場券)/ 公式オンラインチケット(一般入場券、グッズ付)
主催:ホテル雅叙園東京 お問合せ:03-5434-3140(イベント企画 10:00~18:00)
URL: https://www.hotelgajoen-tokyo.com/100event/hinamatsuri2024
ホテル雅叙園東京とは
90年以上の伝統を受け継ぎ、2,500点もの日本画や美術工芸品に彩られた唯一無二のミュージアムホテルです。茶室に見立てた全60室の客室は、80 平方メートル 以上のスイートルームで、スチームサウナとジェットバスを完備し、シンプルさと日本の気品ある美しさを兼ね備えています。もてなしの心を継承する日本料理や中国料理、イタリア料理など7つのレストラン、日本美の粋を尽くした和室宴会場をはじめとした23の宴会施設、そして東京都指定有形文化財「百段階段」を有しています。
また、世界80カ国、520軒を超える独立系の小規模なラグジュアリーホテルだけで構成された「Small Luxury Hotels of the World(SLH)」、および世界的なラグジュアリーツーリズム・コンソーシアム「Serandipians(R)」に加盟しています。
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(文:制作 PR-P_PR制作部-2 / 更新日:2024.02.04)