文化庁は、将来の芸術界を担う芸術家を支援するため、若手芸術家を海外に派遣し、その専門とする分野について研修の機会を提供する、「新進芸術家海外研修制度(旧:芸術家在外研修)」を昭和42年度から実施しています。
その研修の成果発表である本展は過去15回を数え、様々なジャンルから選出された、活躍中の作家が、その時々の日本の美術の在り様を提示してきました。
16回目となる今展では、初めて“建築”という未紹介のジャンルを取り込み、アートの多様性と力が紹介されます。
それにともない、初めての試みとして「未来の家」という、ゆるやかなテーマを設け、43名の建築家たちがひとつの作品を創り上げるとともに他ジャンルのアーティスト8名と競演します。
それぞれの作家が提示する「未来の家」とは?美術界の明日を担う作家たちの多彩な表現が一堂に会する、貴重な機会です。
新進芸術家海外研修制度(旧:芸術家在外研修)とは
文化庁が、若手芸術家を海外に派遣し、その専門とする分野の研修を支援する制度で、1967年(昭和42年)から実施。これまで約2900名を派遣している。美術、音楽、演劇、舞台美術等及び映画、メディア芸術を対象に1年、2年、3年、特別派遣(80日)の各種があり、研修員は、大学などの教育機関や工房における研修、一流アーティストによる個人指導などさまざまな形態で高度な実践的な研修を行っている。
>この制度の詳しい内容は文化庁HPをご覧ください。
http://www.bunka.go.jp/geijutsu_bunka/05kenshu/index.html
出品作家〈artist〉
榊原澄人 Sumito SAKAKIBARA
メディア芸術 2003年度派遣 イギリス
《É IN MOTION No.2》(部分) 2013年
16m幅の画面に絵巻物のように人や風景、季節の営みがめぐるように展開する作品。今回は新作も発表。
《蠕動-表皮から記憶へ》1994年
サークル状に設置した陶作品の中で、人が体感してパワーチャージできるような空間を制作する。
《Living Cube》2009年「Living Cube」展 / The Lab(サンフランシスコ、カリフォルニア州)展示風景
無数のワイヤーを使用した作品群。天井からワイヤーを吊るし作品の構築や動的変化を目で感じることがきる作品を展示する。
《鼓動の庭》2009-12年
古着の白いシャツを圧縮して糊で固め、ブロック状のパーツを組み合わせる作品。《鼓動の庭》を含め、4点を展示。
《Home》2010年 Gallery Cube(プラハ、チェコ共和国)展示風景
近年、「家」を重要なテーマとして作品を制作。
今回は会場全体にパズルピースを敷き詰めたような作品展示。
《Living》2010年 Courtesy: Gallery Vera Munro / SCAI THE BATHHOUSE
現代社会で人間が作り上げる空間の精神性に興味があり、人間性の表現の一部として『間』を描いている。今回は、新作、日本での未発表を含め約10点を展示。
《折りたたまれた小屋》2011年 Gallery Laurent Mueller(パリ、フランス)展示風景
家の持つ機能を最小限のもので表現することにより、家とい概念そのものを解体し見直すことを促す作品。美術館の中にいながら家の中に入る疑似体験ができるようなインスタレーション。
《Paysage d’une fenêtre》2009年
代表作《Paysage d’une fenêtre》の映像と写真作品を展示。
写真ではあるが、まるで水彩画のような質感をもつ作品。
会期:2013年12月14日(土)~2014年1月26日(日)26日間開催
開館時間:午前10時~午後6時(入場は閉館の30分前まで)
毎週金曜日は午後8時まで
休館日:毎週火曜日および2013年12月24日(火)-2014年1月7日(火)は年末年始メンテナンス休館
会場:国立新美術館 企画展示室2E
〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2
http://www.nact.jp/
主催:文化庁、国立新美術館、読売新聞社、アート・ベンチャー・オフィスショウ
制作:アート・ベンチャー・オフィスショウ
観覧料:一般 1,000円(800円)、大学生 500円(300円)
※( )内は前売りおよび20名以上の団体料金
※高校生、18歳未満および障害者手帳のお持ちの方と付添の方1名は無料
展覧会HP:http://domani-ten.com/
Twitter:@DOMANI_ten
(文:インテリア情報サイト編集部-1 / 更新日:2013.12.23)