たとえば家のダイニングや、町の喫茶店だったり、おそらく誰もがどこかで目にしているであろう、古くから日常にあるアノニマスな椅子、ウィンザーチェア。
Windsor Department は、藤森泰司、INODA+SVEJE、DRILL DESIGN の3組のデザイナーによる活動で、その名のとおり、ウィンザーチェアを研究するデザイングループです。この椅子の形式、存在になぜこんなにも惹かれるのか?ということを意識的に探ってみようという研究を2011年にスタートしました。
デザイナーにとっての研究とは、直感をきっかけにリサーチをした内容を、言葉ではなく形にすることです。
ウィンザーチェアをある時に意識し、そのかたち、空気、えも言われぬ魅力を感じ、一体この“ウィンザー的なるもの”とは何なのだろう?という問いが生まれました。この問いに対して、3組のデザイナーがそれぞれのデザインアプローチで解答を探し、次のデザインにつなげていくことを目的として活動しています。
3度目のエキシビション開催となる同展示会。3組のデザイナーが、新たに3つの“ウィンザー的なる”椅子を導き出しました。合わせて、各デザイナーがこれまでに生み出したウィンザーチェア10種類が展示されます。
また、ウィンザーチェアの持つ要素をどのように取り出し、新たな椅子が誕生したのか、それぞれのデザインプロセスも同時に展示されます。
■ デザイナープロフィール
藤森 泰司/ TAIJI FUJIMORI
1991年東京造形大学デザイン学科卒業後、家具デザイナー大橋晃朗に師事。1992年より長谷川逸子・建築計画工房に勤務。1999年に藤森泰司アトリエ設立。家具デザインを中心に、建築家とのコラボレーション、プロダクト・空間デザインを手がける。近年は家具的な思考を掘り下げていくことによって、スケールを問わずにさまざまなデザイン分野へ活動領域を広げている。モノの形の先にある、新たな「佇まい」をデザインすることを目指している。2010年、2013年 Good Design Award 受賞。
INODA+SVEJE イノダ+スバイエ
猪田恭子とデンマーク・オーフス出身のニルス・スバイエによるデザインチーム。猪田は96年渡伊。ミラノで建築デザインを学ぶ。スバイエはデンマーク王立美術大学を卒業後に渡伊。ステファノ・ジョバンノーニデザイン事務所勤務後、コペンハーゲンのIPU開発研究所に所属。2000年コペンハーゲンにて、イノダ+スバイエ結成。03年に拠点をミラノに移し、家具、医療機器、スピーカーなどのプロダクトデザインを手がけ、IF賞金賞をはじめ、Good Design Award、Seoul Cycle Design Competition 最優秀賞など授賞多数。
DRILL DESIGN ドリルデザイン
林 裕輔と安西 葉子によるデザインスタジオ。2001年設立。プロダクトデザインを中心に、グラフィック・パッケージ・空間デザインなど、カテゴリーを超えてデザインとディレクションを行う。デザインは目的ではなく未来をつくる手段という考えのもと、クリエイションから広がる新しい可能性を探っている。主な仕事にPaper-Wood[2009-]、geografia [2008-]、VILLAGE series [2011-]、CAMPER for hands [2013]、Good Design special award、Red dot design award、German design award nominate、Package design award silver award などの受賞歴がある。
■ 開催概要
会 期:2014年9月9日(火) ~ 9月14日(日) 11:00 ~ 19:00(最終日は ~ 16:00)
オープニングレセプション 9月9日(火) 18:00 ~ 20:00
ギャラリートーク開催 9月13日(土) 16:00 ~ 18:00
会 場:ギャラリー ル・ベイン
東京都港区西麻布3-16-28 tel 03-3479-3843
主 催:ウィンザーデパートメント
協 力:株式会社スタジオアナグラム/ 株式会社プレステージジャパン/ 株式会社宮崎椅子製作所/ 株式会社リラインス
(文:制作 PR-N_PR制作部-3 / 更新日:2014.09.03)