独自の世界観で注目を集めている南米の建築家の個展
「スミルハン・ラディック展 BESTIARY:寓話集」開催
TOTOギャラリー・間では、チリの首都サンティアゴを拠点に独創的な活動を続ける建築家スミルハン・ラディック氏の個展「スミルハン・ラディック展 BESTIARY:寓話集」を開催します。
ラディック氏は近年関心が高まっている南米の現代建築界にあって、独自の世界観で注目を集めています。2010年には、ヴェネチア・ビエンナーレにインスタレーション作品「魚に隠れた少年」を出品、さらにTOTOギャラリー・間の25周年を記念して開催した展覧会「GLOBAL ENDS-towards the beginning」の7組の建築家のひとりとして、「隠れ家」と題した作品を1,800mm角の展示台の上に提示しました。
サーペンタイン・ギャラリー・パヴィリオン2014 (イギリス、ロンドン/2014年)
(c)Iwan Baan
ラディック氏はしばしば、自身の中にあるチリの原風景やアート作品、さらにはお気に入りの童話などにアイディアの源泉を求め、極めて詩的であると同時に、敷地形状や環境に応じ、巨石や樹脂膜など形状の定まらない素材を大胆かつ巧みに構成しています。例えばそれは氏の代表作のひとつである「サーペンタインギャラリー・パヴィリオン2014」が、オスカー・ワイルドの短編『わがままな大男』に着想を得て2010年に試作した模型作品「わがままな大男の家」が発展、作品として結実したことにも見ることができます。
「BESTIARY:寓話集」と名づけられた本展覧会では、空想上の生き物に見立てた20余りの模型を中心に、氏の考える現代の寓話集を提示します。さらにプロジェクトごとにラディック氏が描き記した70冊にものぼるスケッチブックや、書籍『The Invention of Chile[チリの発明]』に着想を得たという架空の「チリ現代建築ガイド」などを展示。時に難解とも評される氏の思考の源と、ひとつひとつの模型に宿る「確信の瞬間」を、それぞれの視座から見つけ出し、感じ取っていただければ幸いです。
TOTOギャラリー・間
NAVE―パフォーミング・アーツ・ホール(チリ、サンティアゴ/2015年)
(c)Cristobal Palma
ビオビオ市民劇場(チリ、コンセプシオン/2011年~)
(c)Andres Batlle
直角の詩に捧ぐ家(チリ、ビルチェス/2012年)
(c)Gonzalo Puga
会場風景
【開催概要】
展覧会名(日)スミルハン・ラディック展 BESTIARY:寓話集
展覧会名(英)Smiljan Radi : BESTIARY
会期2016年7月8日(金)~9月10日(土)
開館時間11:00~18:00
休館日月曜・祝日・夏期休暇8月6日(土)~8月15日(月)
入場料無料主催TOTOギャラリー・間
企画TOTOギャラリー・間運営委員会
(特別顧問=安藤忠雄、委員=岸 和郎/妹島和世/内藤 廣/エルウィン・ビライ)
後援一般社団法人 東京建築士会
一般社団法人 東京都建築士事務所協会
公益社団法人 日本建築家協会関東甲信越支部
一般社団法人 日本建築学会関東支部特別後援チリ共和国大使館
http://www.toto.co.jp/gallerma/ex160708/index.htm
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(文:インテリア情報サイト編集部-1 / 更新日:2016.06.11)