三陸沿岸に、三陸とアジアの郷土芸能が集結。
「三陸国際芸術祭2017~営みから、アートへ。~」 開催!
2017年8月5日(土)から8月19日(土)まで、三陸沿岸地域(岩手県大船渡市、青森県八戸市)を舞台に「三陸国際芸術祭~営みからアートへ。~」を開催します。2014年から開催してきた「三陸国際芸術祭」。4回目の今年は、三陸、アジアから若者や女性主体の芸能団体が、新しく“まちびらき”した町に集い、新たなる出発点を想起させる場をつくります。
東日本大震災から6年以上が経ち、三陸沿岸の各市町村では、徐々に町並みの復興が進んでいます。まさに今進む三陸の新しい姿を多くの方に知っていただくため、今年の三陸国際芸術祭のメイン会場は、2017年4月に“まちびらき”した大船渡市大船渡駅周辺地域としました。三陸とアジアの郷土芸能、夜神楽、現代アートなど多種多様なステージが展開されます。
2011年の東日本大震災の被災地である三陸沿岸地域。津波により多くのものが流されました。一方で、三陸沿岸は、世界でも類を見ない芸能の宝庫であり、獅子舞、神楽など2000もの郷土芸能が存在している地域でもあります。芸能により培われたコミュニティの絆が、地域の復興を後押ししてきました。
本年は、三陸地域とアジアから、若者や女性が継承を担ってきた芸能団体を招聘します。海に関わる仕事の多い三陸沿岸は、古来より男性主体の社会を形成してきました。しかし、三陸沿岸の未来を見据えると、若手や女性の活躍は必須です。震災後6年の時を経た”まちびらき”に若手や女性が集い、新たなる出発点を想起させる場を創りだしていきます。本芸術祭は、三陸地域で古くから脈々と受け継がれてきた「郷土芸能の魅力の発信」と「世界の芸能との交流」を目的に、2014年から毎年開催している芸術祭です。
メイン会場となる大船渡駅周辺地域は、この春ようやく、本設の商店街やコミュニティスペースが建ち並びました。今年の芸術祭では、芸能やアートにより、“まちびらき”を地域全体でお祝いしていきます。
営みから、アートへ。
三陸の営みから生まれてきた芸能、そして、今始まろうとしている新しい営みを、未来へ手渡していくこと。三陸国際芸術祭を通して、三陸ならではの町づくりが進んでいきます。
| 三陸国際芸術祭 2017 大船渡
8月5日(土)~8月13日(日)(場所:岩手県大船渡市大船渡駅周辺地域)
震災から6年の年月を経て本年4月29日に「まちびらき」をした大船渡駅周辺を舞台に、三陸とアジアの芸能が未来に向かって集います。特設ステージでの夜神楽や、コミュニティダンス。大型商業施設「キャッセン」や須崎川の親水空間を彩る現代アート。さらに、三陸の芸能を実際に習うことができる体験型のアクティビティや映像祭など様々なプログラムが展開されます。
参加団体・個人:
チルボン仮面舞踊(インドネシア)、バジャウ族伝統舞踊(マレーシア)、黒森神楽(岩手県宮古市)、金澤神楽鶏子舞(岩手県大槌町)、鮫神楽(青森県八戸市)、仰山流笹崎鹿踊り(岩手県大船渡市)、門中組虎舞(岩手県大船渡市)、赤澤鎧剣舞(岩手県大船渡市)、女川港大漁獅子舞まむし(宮城県女川町)
井上信太/美術家(京都府)
マニシア/ダンサー・振付家(福岡県)
夜ステージ:
・夜神楽(8月11日・12日)
三陸国際芸術祭2017のメインイベント。大船渡の夏の夜に響き渡る神楽の音と、その圧倒的なエネルギーを体感できるまたとない機会です。
昼ステージ:
・芸能博覧会(8月11日・12日)
三陸とアジアから個性豊かな芸能団体が集い、大船渡駅周辺のさまざまなオープンステージでの演舞を繰り広げます。
・にわかり(8月12日)
「にわかり」とは店舗や庭先などで祝事や厄払いを行なうこと。芸能団体が、店舗や家庭を回ります。
井上信太とまちを彩る「空とぶさんま」プロジェクト
地域の方と、さんまのこいのぼりやレリーフをつくり、町中に飾ります。さんまをモチーフにしたアニメーションづくりワークショップも同時開催します。
コミュニティダンス「みんなでつくる、あそびダンス」
「すべての人にダンスを!」年齢や経験を問わず地域の人とつくる、それがコミュニティダンスです。マニシアがナビゲートします。
芸能まるごと体験館
実際に獅子頭をかぶってみたり、踊りを習ったり、太鼓を叩いたりできる、90分のまたとないプログラムです。
| ケセンイトナミ映像祭
三陸国際芸術祭オリジナル作品「エルリ・イン・チルボン」の上映など芸能と営みを映像で体験できます。
「祖母からの伝言~アエルリ・ラシナ~」より
大船渡のライブハウスが1日だけ映画館になります。
コメディあり、アニメあり、ドキュメンタリーもあれば星野源もある。
三陸国際芸術祭だからこうなった!!(入場無料)
映画館のないまち大船渡。地域の人たちは一本の映画を観るために片道1時間以上かけて北上や仙台、盛岡まで足を運んでいます。そんな地域の人たちの「映画館が欲しい」という声に応え、ライブハウスKESEN ROCK FREAKSを8月11日(金)1日だけの映画館として映像祭を開催します。
地域の人たちが映画のセレクターとなり、プログラムを構成。さらに、三陸国際芸術際オリジナル作品や特別プログラムとして防潮堤上映会、黒森神楽のドキュメンタリー映画『廻り神楽』の遠藤監督がトークセッションに登壇。などなど多彩なコンテンツを上映します。
映像祭会場となるライブハウス KESEN ROCK FREAKS
8月11日(金)
<プログラム詳細>
10:30~12:00
釣りバカ日誌6 1993年公開 96分
出演:西田敏行 三国連太郎 久野綾希子 喜多嶋舞 豊川悦司
〈この映画のセレクター〉大船渡市内の道化衆のみなさま
14:30~15:30
イトナミこども映像祭
「空とぶさんま」上映会 アニメーション作品 10分
制作 : 大船渡の人たち
「鉄のいばらを越えて」13分 ノルウェー作品
「ピックリ」5分×2 フィンランド作品
白石慶子アニメーション作品
〈この映画のセレクター〉NPO法人 読書ボランティア おはなしころりんさん
16:00~18:00
アジア芸能特集
「チルボンドキュメンタリー Libraries on Fire」53分
監督:RHODA GRAUER
「祖母からの伝言~アエルリ・ラシナ~」20分
「Life in bajau ~海のジプシー~」20分
三陸国際芸術祭オリジナル作品
21:00~23:00
レイトショー
「箱入り息子の恋」2013年公開 117分
出演:星野源 夏帆 平泉成 森山良子 大杉漣 黒木瞳
〈 この映画のセレクター〉FM ねまらいんさん
<>特別プログラム>
防潮堤上映会 映像インスタレーション「海との対話」
8/8・11・12 18:30~22:00
港町、大船渡大船渡の姿を投影します。昔の大船渡や海中の様子など、気仙地域の文脈にまつわる映像作品を防潮堤を介して展示します。「海との対話」が、これからの港町の暮らしや営みに繋がっていくことを祈ります。
上映作品
「よみがえる大船渡」制作:三好 大輔 プロデューサー:伊藤 順二(東京藝術大学 社会連携センター)
「青椿」制作:千葉 紘香(大船渡市出身、東京藝術大学大学院 在籍)
「廻り神楽」トークイベント
8/12 17:00~18:30
大津波を生き抜いた黒森神楽と三陸のいまを描くドキュメンタリー映画「廻り神楽」8月18日の宮古凱旋上映に先立ち、監督兼プロデューサーの遠藤協氏をお迎えし、蔵出し映像とともにトークイベントを開催します。
| 三陸国際芸術祭 2017 八戸種差海岸
8月19日(土)(青森県八戸市種差海岸)
昨年に引き続き2回目の開催となる八戸種差公演。日本で唯一の芝生の海岸、種差海岸芝生地を舞台に、東北とアジアの芸能が集います。地元の鮫神楽と高館駒踊の60余年ぶりの共演は、まさに歴史的なプログラムと言えます。
参加団体:
チルボン仮面舞踊(インドネシア)、鮫神楽(青森県八戸市)、高館駒踊(青森県八戸市)、仰山流笹崎鹿踊り(岩手県大船渡市)
・連携プログラム 第43回三陸港まつり~未来はまつりの輪の中にin三陸~
(主催:三陸港まつり実行委員会)
8月16日(水)(岩手県大船渡市三陸町)
三陸港まつりは、震災による沿岸部の被害により、2011年以降 小学校の校庭や公民館の駐車場などを転々としながら開催してきました。本年は沿岸部の整備が整い、震災前に行っていた海岸での祭りが復活します!山の中腹にある寺に芸能を奉納し、そこから市民が灯籠を持ち、沿岸へと歩いていく光景には、東北の祭りの原型が垣間見られます。
参加団体:
チルボン仮面舞踊(インドネシア)、金津流浦浜獅子躍、浦浜念仏剣舞、吉浜鎧剣舞、川原鎧剣舞(すべて岩手県大船渡市)、黒岩鬼剣舞(岩手県北上市)(予定)
■参加団体プロフィール
チルボン仮面舞踊(インドネシア)
西ジャワ州のチルボン仮面舞踊。偉大な踊り手であったミミ・ラシナの遺言「民衆の求めに応じて踊る」ことを今も継承している。
バジャウ族伝統舞踊(マレーシア)
「海のジプシー」と呼ばれるバジャウ族。速いリズムを刻むガムラン音楽と、それとは対象的なゆっくりとした踊りの独特の芸能である。
黒森神楽(岩手県宮古市)
宮古市の黒森神社を本拠地とし、全国的にも珍しい広範囲で長期にわたる巡行の習俗を今でも守っている。
金澤神楽(岩手県大槌町)
1810年頃、大槌町に伝わり、祭事や民家の座敷で演舞してきた。昭和50年代からは女性主体となり、伝承に励んでいる。
鮫神楽(青森県八戸市)
修験者によって東北地方に伝えられた神楽の一つ。演目に「墓獅子」があり、日常に根付いた芸能である。
門中組虎舞(岩手県大船渡市)
鎌倉時代から続く芸能で、アクロバット的な踊りが特徴的。演目の「首のり」は高さ3m以上の曲芸的な踊りである。
赤澤鎧剣舞(岩手県大船渡市)
江戸時代末期より続く芸能。鎧を着装するのは気仙地方独特であり、赤澤鎧剣舞は、鎧剣舞の元祖と言われている。
仰山流笹崎鹿踊(岩手県大船渡市)
1770年頃から続き、伊達公からも賞賛されたという仰山流。踊りのテンポが速く、独特の「ぶっこみ」(打ち込み)が特徴的である。
女川港大漁獅子舞まむし(宮城県女川町)
各集落で守り継がれてきた獅子舞を後世へ継承するため、町内の有志が集まり、気軽に獅子舞の文化に触れられる形をつくっている。
高館駒踊(青森県八戸市)
1700年代に農村の娯楽として始まったと言われる。地元の団体が協力し、小中高校生を対象とした伝承活動を行なっている。
井上信太/美術家(京都府)
羊飼いプロジェクトを中心に国内外で多数の展覧会を行なう。今年、大船渡でも市民を巻き込んだプロジェクトを展開している。
マニシア/ダンサー・振付家(福岡県)
「新しく豊かな表現」をモットーに、参加者が個々の存在を実感することのできる創作やワークショップを行なっている。
三陸国際芸術祭2017 ~営みから、アートへ~
三陸国際芸術祭公式サイト WEB : http://sanfes.com
■本芸術祭に関するお問い合わせ先
三陸国際芸術祭事務局(みんなのしるし内)
岩手県大船渡市盛町字木町6?4
MAIL: info@sanfes.com
■三陸国際芸術祭公式サイト
WEB : http://sanfes.com
三陸国際芸術祭公式サイトでは、芸術祭が三陸の地で生まれた経緯、コンセプトに加え、芸術祭に関する最新情報を随時公開していきます。また、背景にある、三陸の営み、今の三陸を伝える様々なコンテンツも掲載しています。これを見れば、今年の三陸国際芸術祭、今の三陸がわかります。
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(文:インテリア情報サイト編集部-1 / 更新日:2017.07.21)