ATELIER MUJIにて
『ベンガルのたなごころ カンタ 彼女たちの針仕事』展
東京・有楽町のATELIER MUJIでは、4月22日(水)まで「ベンガルのたなごころ カンタ 彼女たちの針仕事」展が開催されています。
日本には、手に心が宿る「たなごころ」という言葉があります。心をこめた伝統的な手仕事が成熟したその先には、何があるのでしょうか。色あせることなく、時間が味方するものづくりやデザインとは。
ベンガル地方のファブリックに見る、暮らしを彩る手仕事の豊かな世界をご紹介します。
ベンガル地方の女性たちは、古くは自分や家族のため、現在では産業や民族の誇りを守るために伝統的な針仕事に携わっています。カンタは、古くから伝わるベンガル地方の刺し子です。使い古したサリーなどの布を何枚か重ね合わせ、針と糸で細かい文様や絵柄を思い思いに描きます。この地域の習慣により、女性たちは自由な外出や行動を制限されていましたが、発想はどこまでも自由でした。これらの布は作り手の手を離れてもなお、時間や地域を越えて私たちを愉しませてくれます。使い手の倖せを願い、手間ひまをおしまない女性たちの生活の時間の中で作られた、一枚の布に描かれた世界。まるで私たちを見知らぬ物語へ誘う窓のようです。
本展では、 1970年代から現地に足をはこび、一枚一枚収集された岩立フォークテキスタイルミュージアムの貴重なコレクションの中から、時を経てますます輝きを増す手仕事に込められた祈りや想い、倖せを感じさせるカンタを展示します。
[基本情報]
会場|ATELIER MUJI
〒100-0005 東京都千代田区丸の内3-8-3 インフォス有楽町 無印良品 有楽町2F
会期|開催中~2015年4月22日(水)(48日間)
開場時間|10:00-21:00 入場無料
お問い合わせ| http://www.muji.net/lab/ateliermuji/
主催|無印良品
企画・運営|生活雑貨部 企画デザイン室/無印良品 有楽町 ATELIER MUJI
協力|岩立フォークテキスタイルミュージアム
グラフィックデザイン|6D 木住野彰悟
[関連イベント]
会期中は、ベンガル地方のカンタに纏わる、暮らしを彩る手仕事の豊かを語るトークイベントや岩立フォークテキスタイルミュージアムの学芸員によるギャラリートークを開催致します。
申込|要事前予約(参加無料)
会場|無印良品 有楽町 ATELIER MUJI
イベントへのご参加は無料ですが、事前のご予約が必要です。ご予約はアトリエムジ公式サイトにて承ります。 (なお、ご予約は満員になり次第終了致します。)
トークイベント「暮らしに生きるカンタ―人と技」
自由で楽しそうな文様が色鮮やかに刺繍されたカンタ。いったいどんな女性が、いつ、どこで、どうやって作っていたのでしょうか?どんな道具や刺繍糸、布で?長い時間をかけてできあがったカンタは、ベンガルの人々の暮らしのなかで、どのように使われてきたのでしょうか?カンタの文様や色使いの意味を読みときながら、カンタに秘められた布と人の関わり、その歴史的変遷をお話します。
開催日|2015年3月18日(水)
時間|13:30-15:00(受付 13:00~)
定員|60席
五十嵐理奈(福岡アジア美術館 学芸員)
1999-2000年にカンタの文化人類学的調査のため、インド国境に近いバングラデシュの村に滞在。 2001年に「ベンガルの刺繍カンタ」展(福岡アジア美術館)に携わった後、 2003年より現職。アジア近現代美術の調査、展覧会企画を行う。
ギャラリートーク
岩立フォークテキスタイルミュージアムの学芸員 廣田繭子さんによる展示解説。
開催日|2015年3月25日(水)
時間|18:30-19:00(受付 18:15~)
定員|20席
(文:インテリア情報サイト編集部-6 / 更新日:2015.03.11)