各国の建築・インテリアデザイン・プロダクトデザイン・グラフィックデザイン・インダストリアルデザイン業界の有名デザイナーを紹介していく、「デザイナーをもっと知ろう!!」シリーズ。
第47弾は、フランスの建築家・デザイナー、シャルロット・ペリアン(Charlotte Perriand)です。
<経歴>
1903年 フランス、パリ生まれ
1927年 ル・コルビジェのアトリエに入所
1937年 独立
1940年 日本商工省の招聘を受け、輸出工芸指導顧問として来日
1946年 仏領インドシナを経由して、フランスに帰国
1999年 パリにて逝去
20世紀の建築とデザインに画期的な刺激をもたらしたシャルロット・ペリアンは、巨匠ル・コルビュジェとその従兄ピエール・ジャンヌレとの共同作業を経て、建築とインテリアに数々の優れた作品を残したフランスの女性デザイナーです。
1940年の初来日以降たびたび日本を訪れた彼女は、日本の文化にヒントを得たデザインを行い、日本のデザイン界にも多大な影響を与えました。
◆ Ospite / オスピテ 1927年
格納されているスライドパネルを引き出すことにより、エクステンションが可能で、フレキシブルなテーブル。
「ミニマムの存在」という主題に基づき、優雅に、その時代に呼応できるデザイン。
◆ Riflesso / リフレッソ 1939年
自身の住まいのために製作したキャビネット。
幅と奥行きを感じさせないように、光を反射させるアルミサテン仕上のスライディングドアを採用し、その利点を最大限に活かしている。
◆ Refolo / レフォロ 1953年
ペリアンが自身のために東京でデザインしたモデュラーシステムソファ。
格子状に構成された木のベースとクッションのパーツからなり、クッションを外した場合はコーヒーテーブルやテレビ台として、クッションを載せた場合は座ることに対して理想的な高さになるよう考えられている。
◆ Ombra / オンブラ 1953年
このチェアのオリジナルは、黒い木のフレームを使用したもので、1953年にペリアンの夫の家のために東京でデザインした。ベースの幾何学的な構造とシートとバックの垂直なカットが、自由で無限な広がりを感じさせるラインを作り出し、チェアとその影(オンブラ)の対峙を見事に表現したデザインとなっている。
◆ Perriand Chair / ペリアンチェア 1955年
高島屋で開催された「コルビュジェ、レジェ、ペリアン3人展」で発表されたチェア。
厚さ10mmの積層合板に切り込みを入れ折り紙のように曲げて完成する、非常に高い成型合板技術を要するチェア。
当時は、この椅子を量産する技術がなく、商品化されるまでに22年の歳月がかかった。
◆ Chaise Longue Bambou / 竹製シェーズ・ロング 1941年
日本滞在中に「民藝」運動の推進者である柳宗悦や河井寬次郎らと交友したペリアンは、その理念に触れ、地方に残る伝統的な意匠や素材、技術を同時代の感覚と結びつける試みを展開。そのひとつとして生まれたのがこの竹製シェーズ・ロング。
◆ Plana / プラナ 1969年
このテーブルは、高度な加工技術により経年変化を最小限に抑えることのできる構造であり、意匠的に際立っている天板の側面の独特のラインの発想は、ペリアンが海の波にその大部分を削られ浸食された巨岩を見たときの感銘から生まれた。
◆ Ventaglio / ヴェンタリオ 1972年
サボアのメリベルにあるペリアン自身の別荘のためにデザインされたテーブル。
天板を構成する14枚の板と3本の脚が独特の位置にセットされていることで、ダイナミックでフレキシブルな新しいテーブルの使い方を提案。
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(文:インテリア情報サイト編集部-2 / 更新日:2012.02.25)