各国の建築・インテリアデザイン・プロダクトデザイン・グラフィックデザイン・インダストリアルデザイン業界の有名デザイナーを紹介していく、「デザイナーをもっと知ろう!!」シリーズ。
第48弾は、フィンランドの建築家・デザイナー、アルヴァ・アアルト(Alva Aalto)です。
<経歴>
本名フーゴ・ヘンリク・アールト(Hugo Henrik Aalto)
1989年 フィンランド、クオルタネ生まれ
1921年 ヘルシンキ工科大学建築科卒業
1923年 建築設計事務所を開設
1924年 建築家アイノ・マルシオと結婚
1935年 artek設立に参加
1943年 フィンランド建築家協会長就任(~58年)
1946年 マサチューセッツ工科大学客員教授(~48年)
1949年 妻アイノ死去
1952年 建築家エリッサ・マキニエミと再婚
1963年 フィンランド・アカデミー会長(~68年)
1976年 ヘルシンキにて没
自然素材を近代建築へ巧妙に取り入れ、温もりのある作品で知られるモダニズム建築の巨匠アルヴァ・アアルト。
建築のみならず、家具、ガラス食器など日用品のデザインも行っています。
フィンランドをこよなく愛し、素材を活かした温かなオーガニックデザインで近代的感覚を取り入れた作品を数多く残しています。
◆ Sanatorium Paimio / パイミオのサナトリウム 1928-33年
アアルトの出世作である「パイミオのサナトリウム」
パイミオの街の郊外にある深い森林で囲まれた高い外観、バルコニーからは静かな森の風景が見渡せるように設計されている。
メインエントランスを挟んで建物の両ウイングはハの字に広がり、極端に薄く平坦にそびえる建物の圧迫感もこの配置が和らげられている。
◆ Villa Mairea / マイレア邸 1937-38年
アアルトの最高傑作とも称されるマイレア邸
artek社の出資者でアアルトのパトロンともいえる、マイレとハリーのグリクセン夫妻のための住居。
L型のプランは居間の向かい側にサウナとプールをつくることでコ型となり、樹木でほかの一辺を閉じて中庭を囲む。
敷地を熟慮したプランニングは機能的に明快に区分され、しかも空間は緻密に連続している。
◆ Aalto University / アアルト大学 1949-66年
2010年ヘルシンキ工科大学、ヘルシンキ経済大学、ヘルシンキ芸術デザイン大学が合併しアアルト大学が創設されている。
画像はその中でアアルトがデザインしたアアルト大学科学技術学校(旧ヘルシンキ工科大学)。
扇状のホールの上部の窓から太陽光を取り入れ、ホール内が明るく照らされる作りになっている。
◆ Finlandia Hall / フィンランディアホール 1962-71年
コンサートホールと大会議場からなるフィンランディアホール
1960年代前半からアアルトがヘルシンキの都市計画を考えたプランの中で唯一実現した建物。
外観は大理石と黒御影石での対照的な2色で装飾されている。
◆ Stool No.60 1932年
究極のスツールともいえる無駄のない3本脚のフォルムは、時代を経ても不変の美しさを実感させる。
アアルトレッグと呼ばれるフィンランド伝統の「引き曲げ」と言う技法を応用して、カーブの部分だけを積層合板にした無垢の脚が特徴。
◆ Paimio / パイミオ 1933年
パイミオのサナトリウムのためにデザインされたアームチェア
病人の環境に配慮して木材を用いたため、大判の成型合板を使用した、より温かく、よりしなやかな、斬新な座面が生まれた。
◆ Aalto Vase / アールト・ベース (サヴォイベース)1937年
1937年のパリ博覧会に出品して世界的に有名になったアールト・ベース
フィンランドの湖の形からインスピレーションを受けて作られた。
内装をアアルトがデザインしたヘルシンキの老舗レストラン「サヴォイ」に置かれた事から、別名「サヴォイベース」とも呼ばれている。
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(文:インテリア情報サイト編集部-2 / 更新日:2012.03.03)