各国の建築・インテリアデザイン・プロダクトデザイン・グラフィックデザイン・インダストリアルデザイン業界の有名デザイナーを紹介していく、「デザイナーをもっと知ろう!!」シリーズ。
第52弾は、フランスの建築家・デザイナー、ジャン・プルーヴェ(Jean Prouvé)です。
<経歴>
1901年 フランス、パリ生まれ
1916年 金属工芸家エミール・ロベールのもとに弟子入り
1923年 自らの工房・スタジオ
1930年 マレ=ステヴァン、ル・コルビュジエ、シャルロット・ペリアンらと現代芸術家連盟(UAM)を創立
1931年 義兄アンドレ・スコットと共同で、アトリエ・ジャン・プルーヴェを開設
1944年 ナンシー市長に選出
1957年 ジャン・プルーヴェ建設を設立
1984年3月23日 故郷であるナンシーにて死去
プルーヴェの仕事は、ペーパーナイフから照明器具、家具、建築のファサード部分、プレハブ建築、モジュールを用いた建築システム、大規模なホールにいたるまで、きわめて広範囲に及び、また自動車や航空機といった新しい工業製品にも強い関心を示して「自動車のような建築」の試作を繰り返しました。
また、アール・ヌーヴォーの中心地ナンシーに育ち鍛冶職人としてスタートを切ったプルーヴェは、プロダクトのメタリックな美しさを常に追い求めてきました。
機械と生産の関係に職人的なものづくりの思想を採り入れた、20世紀のデザインの異才ジャン・プルーヴェの作品を紹介します。
◆ Standard Chair / スタンダードチェア 1934年
三角形の後ろ脚は、人がもたれかかっても力を吸収して快適に座れるために生まれた必要最小限なフォルム。
前脚は細いスチールパイプになっており、前後のバランスが非常に絶妙で、無骨さとスタイリッシュさがうまく同居したチェア。
◆ Cite Armchair / シテ・アームチェア 1930年
ナンシー大学都市の学生寮用のためにデザインされた「CITEシリーズ」のチェア
スチール製のアームレスト兼フレームに、背面から座面にかけて美しい曲線を描く革張りのシートが合わさった特徴的なチェア
◆ Antony Chair / アントニーチェア 1954年
ジャン・プルーヴェの椅子の中でも、最も優れたデザインと評され優雅なフォルムをもつチェア。
シート部分は成型合板によるもので、それを三日月形のスチールリブの両端で浮かせるように支えることで適度なクッション性を確保している。
◆ Immeuble du square Mozart / モザール広場のアパルトマン 1953年
アルミパネルを動かすことによって、雨戸になり、庇にもなるファサードをデザイン
◆ Pavillon de l'aluminium / アルミニウム100年記念パビリオン 1954年
アルミニウムの出現から100周年を記念する博覧会の会場として建てられたこのパビリオン
アルミ鋳造による部品や折り曲げ材による架構は、奥行き15m、高さは高い方が7.6m、低い方が5.6mあり、3分割された折り曲げ加工による屋根材とサッシュを兼用する細い折曲げ加工による柱がアルミ鋳造による美しい部材によってジョイントされ、ひとつのユニットをなしている。このユニットが横方向に1.32mピッチで連結し、連続的な無柱空間を実現している。
2000年に全長150mのうち、90mが再建された。
◆ Maison des Jours meilleurs / 1956年
アベ・ピエール神父邸として建てられ、ル・コルビジェが「世界で最も美しい家」と絶賛した。
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(文:インテリア情報サイト編集部-2 / 更新日:2012.04.14)