お店や住空間、ホテル、公共の施設など、インテリアのプロフェッショナルが作り上げる空間は、華やかさや安らぎ、そして居心地の良さを感じることができ、心を豊かにしてくれます。ここではそのインテリアのプロフェッショナルを目指す人のための『インテリアの基礎知識』をご紹介します。
第5回は、前回に引き続き「ランプ」から、ハロゲンランプについてです。
ハロゲンランプ
基本的な仕組みは白熱電球と同じですが、ガラス球の中にハロゲンガスが注入されたランプ。
石英ガラスを使用しているため、高温に耐えることが可能で、白熱電球よりも明るく、サイズも小型で、長寿命なのが特徴。
演色性
ハロゲンランプの演色性は白熱電球と同じく演色評価数(Ra)は100。
ハロゲンサイクルと寿命
ハロゲンランプは、ハロゲンサイクルの効果で、高い発光効率を維持しています。
ハロゲンサイクルとはハロゲンランプのフィラメントとなるタングステンと封入ガスであるハロゲンによる循環作用のことで、フィラメントの寿命を延ばす役割を持ちます。
高温になり蒸発したタングステンとハロゲンとが結合し「タングステンハイドライト」が形成されることで、蒸発したフィラメントはガラスに吸着することなくガラス内で浮遊し続け、また、タングステンハイドライトがフィラメントに接触することで再度タングステンとハロゲンに戻るという性質を用いることでフィラメントの消耗が防がれます。
ただし、このハロゲンサイクルを維持するためには、一定の温度が必要なため、低電圧にしすぎた場合寿命の低下を引き起こすため、調光には向きません。
消費電力
消費電力は白熱電球とほぼ同じ。現状では、LED等によって代替となる低消費電力のランプがないため、白熱電球のように廃止方向には向かっていないが、将来的にLED等で代替品が登場することとなれば、白熱電球のように廃止に向かう可能性もあります。
ハロゲンサイクルの効果により高輝度・小型で、さらに演色性も高いハロゲンランプは、店舗、舞台照明、スタジオなど自然光に近く明るい空間を演出するのに非常に向いています。
次回は、蛍光ランプについて見ていきます。
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(文:インテリア情報サイト編集部-2 / 更新日:2013.02.13)