書籍『ブルーノ・タウトの緑の椅子 / 1脚の椅子の復刻、量産化のプロセス』
緑の椅子リプロダクト研究会著の書籍『ブルーノ・タウトの緑の椅子-1脚の椅子の復刻、量産化のプロセス-』を紹介します。
ブルーノ・タウト(1880~1938年)が 1935年にデザインし、少林山達磨寺の所蔵する「緑の椅子」。デザイン史・建築史において貴重な資料である「緑の椅子」は2018年現代の技術によって甦りました。株式会社天童木工(本社:山形県天童市)と「緑の椅子リプロダクト研究会」との協働によるものです。
プロジェクトの概要
ブルーノ・タウト氏は仙台の工芸指導所で顧問を務めた後、1934年8月から1936 年10月まで少林山達磨寺 (群馬県高崎市 )の境内にある洗心亭に居住していました。その間、数々の家具や工芸品をデザインすることで、ドイツ工作連盟の美学を伝えました。「緑の椅子」もその中でデザインされた試作品のひとつです。タウトが求めたスレンダーな造形の実現は当時の技術では難しく、タウト自身の強度実験によって折れた跡が残されています。
この椅子を現代の技術で復刻し、量産化するプロセスのアーカイブ化に挑みました。3次元スキャンとモデリングを基に、構造の検証、図面化、量産化の検討が進められました。その後天童木工が得意とする成形合板技術のひとつ「不等厚成形」によって復刻を実現しました。
緑の椅子 1935
緑の椅子 2018
少林山達磨寺
群馬県高崎市にある縁起だるま発祥の寺。前橋城の裏鬼門を護る祈祷寺として水戸光圀公の尽力により開創。「少林山七草大祭だるま市」は星祭の縁日で、星祭大祈祷を厳修する正月七草(1月6~7日)の伝統行事。境内には、世界的建築家ブルーノ・タウトが1934年8月から約2年3ヶ月居住した洗心亭が当時の姿で残されている。御本尊「達磨坐像」と古今東西のだるまが展示された達磨堂や茅葺屋根の観音堂、招福の鐘、百庚申や古墳・句碑などパワースポット満載。また、桜・紅葉など四季折々の彩りが楽しめる。
ブルーノ・タウト Bruno Julius Florian Taut (1880-1938)
ドイツの東プロイセン・ケーニヒスベルク生まれ。建築家、都市計画家。1993年に来日し、3年半に及ぶ滞在期間の中で国立工芸指導所(宮城県仙台市)および高崎の群馬県工業試験場高崎分場(昭和 11年群馬県工芸所に改組)で工芸指導にあたる。日本の産業デザイン・工芸の分野に 多大な影響と功績を残した。
【書籍概要】
『ブルーノ・タウトの緑の椅子-1脚の椅子の復刻、量産化のプロセス-』
緑の椅子リプロダクト研究会編
ハードカバー、112 ページ A5 変形 (148×148)
2400 円+税
発行所:Opa Press
発売所:丸善出版株式会社
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(文:制作 クリエイティブ事業部_PR / 広告-1 / 更新日:2018.07.13)