INTERSECT BY LEXUS - TOKYO photo: Ooki Jingu
色の力で空間に新たな息吹を、人々の出会いに喜びを。
日本の技術を用いて SPREADが考えるフラッグパーティション
“めばえ” f or INTERSECT BY LEXUS - TOKYO
小林弘和と山田春奈によるクリエイティブ・ユニットSPREADからニュースレターが届きましたのでご紹介します。
……………………………………………………………………………………………
「カラーとコンセプト」を特徴に、“過去を見つめることから未来をつくり出す”ことを実践してきたクリエイティブユニットSPREADは、コロナ禍のニューノーマル時代において、店舗空間を色で装い、来店するお客様と喜びと出会いを分かち合うことを目的に、をテーマと「めばえ」した衝立機能のあるフラッグパーティションを制作しました。
2020年7月29日(水)より、東京・南青山の INTERSECT BY LEXUS - TOKYOにて展開しております。新しい生活様式での空間に色の力で新たな息吹を吹き込み、ここで過ごすお客様の新たなコミュニケーションを生み出すことを目指します。
独自のリサーチで育んだ未来を考えるヒント。
自身の体感が増した「色は喜び」という考え。
当たり前と思っていた日常を一変させてしまった新型コロナウィルスのパンデミック。この世界的危機の状況下で、 SPR E ADは、未来を考えるヒントを探ることを目的に、 2月末より独自に「新型コロナウィルスに対するクリエイティブ活動のリサーチ」を開始し、社会の動向とこれから進むべき方向を考えてきました。(リサーチ内容の一部は、 Webマガジン「AXI S」にて『日刊「コロナとクリエイティブ」』として現在連載中。)
INTERSECT BY LEXUS - TOKYO photo: Ooki Jingu
INTERSECT BY LEXUS - TOKYO photo: Ooki Jingu
そんな中、昨年、展覧会「 After-Image*1」を行なった INTERSECT BY LEXUS - TOKYOとのつながりから、緊急事態宣言解除後の店舗再開についての状況を伺い、お客様の新たなコミュニケーションのあり方を模索、感染症拡大の予防対策で必要なパーティションの可能性を探りはじめました。コロナ禍のニューノーマル時代にお客様が安心して利用いただけるだけでなく、人とのつながりや喜びを感じていただけるようにと今回のフラッグパーティションのデザインアイデアが生まれました。
新しい日常をポジティブな空気に変える。
日本の技術の融合で生み出す新しい価値。
新しい生活様式での店舗運営における新しいスタイルの模索、人々のポジティブな新しい日常をつくるために、 SPREADは本プロジェクトに合わせて新たに製造チームを編成。元気、越境の観点から別分野の専門性が出会いました。フラッグを支えるスチールフレームは、世界的な金属加工の産地「燕三条」で社会の基礎を支えるものづくりを続ける「有限会社ストカ」へ依頼。試作を繰り返し、空間に見事に溶け込む自立式フレームが完成しました。フラッグの製造は、工業用メッシュ資材の可能性を広げる「株式会社 NBCメッシュテック」へ依頼。医療現場や自動車内部で実際に使用されているメッシュを衝立資材に展開。さらに同社が特許を取得するウィルス・細菌制御新技術「Cufitec®(キュフィテック)*2」をメッシュに付着させることで、ウィルスの二次感染を防ぎます。同社もまた「Cufitec®(キュフィテック)*2」をメッシュに付着させるという新たな試みでの効果を実証実験によって検証し、その可能性を広げてくれました。また、さまざまな店舗の運営や、企業と生活者とのコミュニケーションデザインを行う滝澤弥香氏(「株式会社電通ライブ」)とは、企画段階から店舗でのコミュニケーションのあり方ついてなど幾度と対話を重ねてきました。様々な企業の技術や知恵が融合して生まれたフラッグパーティションとなります。ぜひご注目下さいますよう、ご案内申し上げます。
フラッグパーティション
デザインコンセプトは「めばえ」。物理的な移動だけではない、そこから得られる感覚や精神的な豊かさをテーマにしたINTERSECT BY LEXUS - TOKYOのクリエイティブスピリットへの敬意とともに、コロナ禍で SPREAD自身の体感が増し「色は喜び」という考えのもと、「めばえ」をテーマに色と抽象的な形の組み合わせで表現しました。衝立の機能を持ちながらも空間の印象や、その空間に滞在する人々の意識をポジティブに変えるような新しい日常のフラッグをイメージして大小30種類のデザインでフラッグパーティションを制作しました。
フラッグパーティションのフラッグ部分の素材は、医療現場や自動車内部で実際に使用されているきめの細かいメッシュ素材で、蛍光色などを用いた色とりどりのデザインが施されています。メッシュ素材なので、角度によって色彩の濃度が変わり、様々な表情をつくり出します。対面着席の衝立としてご利用いただく際は圧迫感が少なく、店内を移動する際にはカラフルなデザインが空間を彩り、お客様の目を楽しませます。ぜひ、一度体感くださいましたら幸いです。ポジティブな空気感のなかで、お客様と日常の延長にある新しい社会のよろこびと出会いを分かち合えることを願い、本プロジェクトをご案内させていただきます。
OUTLINE
名称:フラッグパーティション “めばえ ”
展開:2020年7月29日(水)~
会場: INTERSECT BY LEXUS.TOKYO ⇒ map
サイズ:大 W 700mm × H1,800mm
小 W 380mm × H 600mm
素材: フレーム/スチール(マットブラック粉黛塗装)
フラッグ/ポリエステルメッシュ
企画:株式会社電通ライブ
デザイン: SPREAD
製造:株式会社 NBCメッシュテック
有限会社ストカ
*1 After -I mage:
2019年 6月19日~7月30日の期間、INTERSECT BY LEXUS - TOKYOの1Fガレージにて開催された空間インスタレーション。 SPREADがクリエイティブディレクターをつとめる、空間装飾テープブランド「HARU stuck-on design;」の色とりどりの和紙テープ用いて、「残像」をコンセプトに、人、クルマ、文化が行き交い、残るイメージを抽象的に空間に表現した。
*2 Cufitec®(キュフィテック®):
株式会社 NBCメッシュテックが開発した、一価銅化合物ナノ粒子を応用した抗ウィルス・抗菌技術。様々な材料への加工が可能であり、医療現場での抗菌シートなど幅広い用途に活用されている。一価銅化合物から溶出する一価銅イオンから発生する活性酸素には微生物の働きを抑制する機能があるため、高い抗ウイルス・抗菌効果が発揮される。
http://www.nbc-jp.com/product/cufitec/index.html
PROFILE
SPREAD(スプレッド)
小林弘和と山田春奈によるクリエイティブ・ユニット。環境・生物・物・時間・歴史・色・文字、あらゆる記憶を取り入れ「SPRE AD=広げる」クリエイティブを行う。「カラーとコンセプト」を特徴に、常に社会提案を心がけながらグラフィック、プロダクト、エキシビションのディレクション &デザインを行なっている。また、2004年より、生活の記録をストライプ模様で表す「 Life Stripe」を発表して注目を集め、スパイラルガーデン(東京、2012年)、ミラノフォーリサローネ(イタリア、2012年. 2014年)、Rappaz Museum(スイス、2014年)、在スイス日本国大使館(スイス、2015年)、茨城県北芸術祭(日本、2016年)、 Red Dot Design Museum Singapore(シンガポール、 2019)などで展覧会を開催。 2019年には新作「観賞用コントラスト」を発表。
主な仕事に、東京ミッドタウン「六本木カラー渓谷」インスタレーション、「国立新美術館開館10周年」記念ビジュアル、ジャパン・ハウス ロンドン展覧会「L iving Colours」「B iologyof M etal」、工場見学イベント「燕三条工場の祭典」、空間装飾テープ「 HARU stuck-ondesign;」、コスメブランド「 Celvoke」、相対性理論 CDジャケット、「萩原精肉店」V Iなど。
主な受賞歴に Red Dot Design Award(ドイツ)、 iF design Award(ドイツ)、 D&AD Award(イギリス)、 German Design Award(ドイツ)、Pentawards(ベルギー)、 Design for Asia Awards(中国)、グッドデザイン賞(日本)、ほか。
https://spread-web.jp/
【関連記事】
・東京ミッドタウン、秋のデザインイベント「Tokyo Midtown DESIGN TOUCH 2019」ミラノデザインウィークでも話題となったクリエイター“SPREAD”による作品「六本木カラー渓谷」
・色を貼る」という発想で生まれた、貼ってはがせる空間装飾テープブランド「HARU stuck-on design;」のミラノデザインウィーク2019は、ALCOVAを会場から
株式会社 N BC メッシュテック:フラッグ制作
メッシュでできる、あらゆる技術に関わる企業。日清製粉グループとして小麦粉の「ふるい」にはじまり、エアコンのフィルターや泡だてハンドソープ内部パーツ、水や空気の浄化のためのメッシュまで、日常生活を影で支えている。ウイルスを 99.9999 %不活性化する高性能マスクも開発。
有限会社ストカ:フレーム製造
金属加工の世界的産地、燕三条地域の金属加工工場。1955年創業。250トンの大型プレスを中心とした金属プレス、溶接、機械加工、組み立ての社内一貫生産を行う。「困っている人がいたら全力で助けたい」という思いを社員全員が胸に刻み、地域活動にも積極的に参加している。
日刊「コロナとクリエイティブ」
SPREADでは、世界各国での新型コロナウィルスに対するクリエイティブ活動について2月末から独自リサーチを行っている。その一部を紹介する、『日刊「コロナとクリエイティブ」』を W ebマガジン「 AXIS」にて連載中。8月11日時点で675件収集したリサーチの中から、メッセージ性や目的に対する一途な強さなど、特に注目したものを毎日1件ずつ取り上げている。
https://www.axismag.jp/posts/serial/daily-c-and-c
INTERSECT BY LEXUS.TOKYO
住所:東京都港区青山4-21-26 ⇒ map
間:1F CAFE SHOP & GARAGE 9:00 -23 :00
2F BISTRO LOUNGE 11:00 -23:00(不定休)
※現在、営業時間は、東京都からの営業時間短縮要請により、10:00. 22 : 00( L.O 21:00)
URL: www.intersect-by-lexus.com/tokyo
(文:制作_インテリア情報サイト編集部-3 / 更新日:2020.08.13)