お店や住空間、ホテル、公共の施設など、インテリアのプロフェッショナルが作り上げる空間は、華やかさや安らぎ、そして居心地の良さを感じることができ、心を豊かにしてくれます。ここではそのインテリアのプロフェッショナルを目指す人のための『インテリアの基礎知識』をご紹介します。
インテリアの土台となり、空間全体の中で他のものを引き立てるための床材。
素足で生活することの多い日本では、見た目だけでなく足ざわりの良さも床材選びの重要なポイントとなります。
「インテリアの知識 床材編」では床材選びの際に役立つ床材の基本知識を紹介していきます。
第六回目は石材についてみていきましょう。
石材は床材、壁材、カウンター、テーブルトップなどに使用され、大きく分けて「天然石」と「人造石」に分けられます。
天然石は、生成の過程によって大きく「火成岩」、「変成岩」、「堆積岩」の3種類に分けられ、人造石には「テラゾー」と「擬石」があります。
火成岩は、マグマが固まってできたもので、「花崗岩(御影石)」、「安山岩(鉄平石)」などがあります。
変成岩は、もともとあった石が熱や圧力を受けて別の石に変わったもので、「大理石」、「玄昌石」などがあります。
堆積岩は、小石・砂・泥や生物などが堆積して固まったもので、「石灰岩」、「砂岩」、「凝灰岩」などがあります。
◆ 御影石
日本では内外装の様々な用途に用いられ、最も馴染み深い石です。地球の地殻部分でマグマが冷えて結晶化し、地殻変動により地表面に露出したもので、長石、石英、黒雲母など様々な鉱物によって構成され、その構成割合により様々な色合いや模様が生まれます。
石質が硬いことが御影石の最大の特徴で、耐久性に優れているため、建物の外部を中心として用いられます。ただし、耐熱性に劣るため火や熱が直接当たる場所への仕用は避けるべきです。
画像:関東大理石 http://www.kantomarble.jp
◆ 大理石
石材として最も高級なイメージを持つ大理石。石灰岩が熱変成を受けて再結晶化したのもで、石灰岩の主成分である炭酸カルシウムの比率が高いほど白色となり、不純物が多い場合は様々な色や模様が現れます。
大理石は、御影石と比較して柔らかいため加工しやすく、華やかで艶のある色や模様を持ち、磨くと滑らかな質感と光沢を発するといった特徴から、内装に良く用いられます。ただし、酸性雨に弱いため、屋外での使用には不向きです。
画像:サンワカンパニー http://www.sanwacompany.co.jp
関東大理石 http://www.kantomarble.jp
◆ 石灰岩・砂岩
マットな表情をもつ石灰岩や砂岩は、優しい風合いや質感の空間の仕上げ材として用いられます。
石灰岩は成分の半分以上が炭酸カルシウムで構成されるため大理石と同様に酸に弱く、内装材として向きます。
砂岩は光沢のないざらついた特有の質感と色合いを持ち、内装だけでなく、外部や水周りに使えるものもあります。
画像:サンワカンパニー http://www.sanwacompany.co.jp
関東大理石 http://www.kantomarble.jp
◆ 表面仕上げ
石材は表面の仕上げによって様々な趣を見せます。仕上げ方法は大きく分けるとツルツル・ピカピカの「磨き」と、ザラザラした「粗面」があります。磨き仕上げはもともと内装材用に流行した方法ですが、現在では研磨技術の向上やコストの低下により外装材にも使われます。一方、粗面仕上げはもともと外装材用の仕上げ方法です。
画像:三国産業 http://www.mikunisangyo.co.jp
次回は、ビニル材について見ていきます。
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(文:インテリア情報サイト編集部-2 / 更新日:2014.06.04)