建具とは閉てる具の意味で、建築の開口部を開閉するものの総称です。
工業製品の建具は、サッシもドアも戸と枠が対で生産されますが、従来建具は建具職人が制作し、枠は建築本体の造作材としてつくりこまれてきました。
一方、伝統的な日本の建具の最大の特徴としては、柱と柱の間に建て入れて、鴨居と敷居に彫った溝の中を滑って動く、スライド式の引き戸であることでした。ドアのように建具を前後に動かす開き戸方式では開放スペースが必要ですが、引き戸は場所をとらず、スライドさせるだけで、簡単に部屋をつないだり、区切ったりすることが出来ます。こうした機構によって、引き戸は日本の室内空間に見合う建具として、開き戸よりも普及していきました。
<建具(引き戸)の納まり>
納まりとは、平面プランや空間、または部材の組合せや取合い、見掛り、仕上がりの精度が見た目の上の問題や、機能などの面で上手く仕上がっているかどうかを指します。
○引き戸の開閉方式
引き戸は間仕切り、出入口、収納口に使われます。出入口に一枚だけ立て込んだ襖を一本引き、1本溝に2枚立てて中央を引き開ける襖を引き分け、2本以上の溝で引き違える襖を引き違いと呼びます。
○鴨居と敷居の溝のつき方
鴨居溝のつき方は襖と、障子・板戸・ガラス戸で異なります。
一般的な寸法は、襖の場合溝幅が7分(約21mm)、中樋端3分(約9mm)で、三七溝と言われています。障子・板戸・ガラス戸などは中樋端(なかひばた)が4分(約12mm)で四七溝で作られることがほとんどです。太縁の襖の場合は四七溝でつくられます。
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(文:インテリア情報サイト編集部-2 / 更新日:2015.07.23)