各国の建築・インテリアデザイン・プロダクトデザイン・グラフィックデザイン・インダストリアルデザイン業界の有名デザイナーを紹介していく、「デザイナーをもっと知ろう!!」シリーズ。
第36弾は、スイスの建築家ユニット、ヘルツォーク&ド・ムーロン(Herzog & de Meuron)です。
<経歴>
1950年 共にスイス・バーゼルに生まれる
1970-75年 共にスイス連邦工科大学(ETH)チューリヒ校で学ぶ
1978年 バーゼルで建築事務所ヘルツォーク&ド・ムーロンを共同開設
1989,1994年 共に米国ハーバード大学で客員教授
1999年 共にバーゼル・スイス連邦工科大学の教授に就任
2001年 プリツカー賞受賞
2003年 RIBAスターリング賞受賞
2005年 日本建築協会デザイン賞受賞
2007年 RIBAゴールド・メダル受賞
スイスのバーゼル出身のジャック・ヘルツォーク(Jacques Herzog)とピエール・ド・ムーロン(Pierre de Meuron)の2人による建築家ユニット。
建物表面を無数の石で覆ったり、金属の表面に切れ目を入れてねじるなど見え方を工夫したり、ガラス面に様々な時代の写真や絵画をプリントしたりと、建築の表層の部分での試行を重ねていくのが特徴的。
初期の作品はモダニズムの還元主義的作品を思わせる簡素な構造のものが多かったが、2000年からは、複雑な構造の建造物が増えている。
◆ Ricola Europe Factory and Storage Building
リコラ・ヨーロッパ社工場・倉庫 1993年
スイスのハーブ菓子メーカー・リコラ社がフランスに建てた工場、倉庫。建物は60m×30mの長方形平面の建物に8mの大きな庇が2つの長辺側に付いているというシンプル形の建造物。正面ファサード、庇の天、内壁に大きな木の葉がプリントされており、表層のデザインを得意とするH&deMの特徴が出ている。内部では外光が透過することで無数の木の葉が浮かび上がる様になっている。
◆ Basel Signal Box
バーゼルSBB駅・シグナル・ボックス 1999年
SBB(スイス国鉄)の信号所でH&deMのの初期作品。四角の箱にねじれた20cm幅の銅板が巻き付いていて、ねじれはスリットとなり、信号所の外と内を繋ぐ窓になる。直方体ではなく、若干ひねりが入った形状の建物。
◆ Laban dance center
ラバン・ダンス・センター 2003年
ロンドンのダンス教育機関。曲面ファサードは半透明の二重構造のアクリル板とその内側のガラスとで構成されてる。
ところどころにカラフルな色が施されており、映りこむ風景と共に、柔らかな虹のような印象を与える演出がされる。
◆ プラダ・ブティック青山店 2003年
斜め格子のトラス構造が特徴的な建築物。菱形を基本形態としてつくられていて、網タイツのようなガラスによる外観が特徴的。地震の多い日本では不向きなトラス構造を採用しているが、免震構造と組み合わせる事で、耐震性を確保している。日本建築協会デザイン賞を受賞した作品。
◆ Allianz Arena
アリアンツ・アレーナ 2005年
ドイツ・ミュンヘンにあるバイエルン・ミュンヘン、1860ミュンヘンのホームスタジアム。繭のような外観は半透明の特殊フィルムETFEで覆われておりスタジアム内から景色を眺めることができる。試合開催日はクラブカラーであるバイエルン・ミュンヘンの赤、1860ミュンヘンの青、ドイツ代表戦などでは白にそれぞれ発光する。
◆ 北京国家体育場 2008年
"鳥の巣"の愛称で親しまれている北京オリンピックのメインスタジアム。サッカー中継などでよく目にする、日向と日陰のコントラストの違いによる見ずらさを解消すべく半透明の特殊フィルムETFEを用いたり、開閉式の屋根により全天候型のスタジアムとしても利用できるなど、見た目の存在感だけでなく細かなディティールにもアイデアが凝らされている。
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(文:インテリア情報サイト編集部-2 / 更新日:2011.12.10)