2015年4月、世界最大のデザインイベントMilano Design Week2015がイタリアミラノで開催されました。
世界最大のデザインイベントMilano Design Week2015期間中に、世界に発信されたトレンドや新作をシリーズでご紹介していきます。
まずは、Salone del Mobile.Milano(ミラノサローネ国際家具見本市)会場から、世界の家具産業界を牽引するメーカーの新作などを中心に、展示会の様子をご紹介。ミラノローフィエラ会場では4月14日 (火) から19日 (日) までの6 日間、第54回Salone del Mobile.Milano(ミラノサローネ国際家具見本市)が開催され、業界関係者の来場者数は310,840人、内、外国人来場者は69%、外国人来場者1位が中国、2位がドイツで飛躍的な数を記録しました。
世界の家具産業界を牽引するメーカーご紹介の第3回は、デザイナーたちと創造性と時代の変化を掴み、最先端のものづくりに挑戦する家具・家庭用品ブランドMAGIS社。
MAGISは今年も革新で国際的に有名なデザイナーとの数々のコラボレーションで作品を発表しました。
ロナン&エルワン·ブルレック、コンスタンチ・グルチッチ、ハイメ·アジョン、フィリップ·スタルク、マルセル·ワンダース、深澤直人、コレクション me too からは新作ハッピーバードをエーロ・アールニオが発表。
照明を落した展示会場はギャラリーが2つに分けられていました。
展示会場の中央は来場者のためのラウンジエリアで、屋外用製品を中心に、チェア、ソファが置かれて、屋外環境の雰囲気でセッティングされていました。
Ronan & Erwan Bouroullec(ロナン&エルワン・ブルレック)
■ Officina(オフィチーナ)
「Officina(オフィチーナ)」は、鍛造というハンマーで叩いて鉄を成形する伝統的な手法で作成された家具コレクションです。この技術は時代を超えて、日用品や装飾のために使用されていました。鍛造時のハンマーの跡が残る質感の豊かさが、現代の家具にはない魅力になっています。
Philippe Starck(フィリップ・スタルク)
■ Stanley(スタンリー)
Stanley Kubrick(スタンリー・キューブリック)をリスペクトしたディレクターチェア。、高技術で作られたこのデザインは、時代を超越したエレガンスを再発見します。
Konstantin Grcic(コンスタンチ・グルチッチ)
■ Sam Son(サムソン)
Sam Sonは、漫画のキャラクターからヒントをえたアームチェア。アームから脚足は硬質プラスチック、座面は弾力性のあるゴムで組み合わせました。上から見ると馬蹄形をしており、ゆったりとしたアームレストと背もたれは快適さをサポートし、屋内と屋外に適したアームチェアです。
Naoto Fukasawa(深澤直人)
■ Substance(サブスタンス)
2つのU字状の単純な接合脚に簡単なシェル型の座面を乗せたチェアを作ってみたかったと深澤直人氏。これが成功すれば持続可能なチェアの生産が可能です。そして同じ考えからできたテーブル。
曲げ脚のチェアとテーブルの組み合わせは、暖かさを感じさせます。
Marcel Wanders(マルセルワンダース)
■ Cyborg(サイボーグ)
異なる材料で背中と座面のサイボーグシリーズに、ポリカーボネートの座面に背もたれは籐を使用と、ファブリックのシートクッションからなるチェアの新しいバリエーションが加わりました。
■ Troy(トロイ)
今年はトロイシリーズがエキサイティングな新しいバリエーションの発表。
銅、金属、木の素材で、白、クロム、金色の様々な色で足を品揃えしました。これは驚くほどの組み合わせができるので、多用途な場所で快適に使用ができます。
Jaime Hayón(ハイメ・アジョン)
■ Milà(ミラ)
Mila(ミラ)は、モダンでダイナミックで実にエレガントなプラスチックの椅子です。木では製作が困難な形が、成型により簡単につくれるプラスティックの新たな、挑戦的フォルムのチェアです。
Eero Aarnio(エーロ・アールニオ)
■Happy Bird(ハッピーバード)
動物は、愛される隣人であり友人のように私のデザインで重要な役割を果すというエーロ・アールニオ。そして身近にもとも多いのが鳥。その相互関係にあるあらゆる鳥が「幸せな鳥」であるために製作されたHappy Bird。
Rogier Martens(ロジェ・マルテンス)
■ Trotter(トロット)
子供のためのこのチェアです。オレンジの車輪がついてるので、自分でチェアを好きなところへ簡単に移動することができます。
デザイナーとの数々のコラボレーションで作品を発表したMAGIS。プラスティック成型のパイオニアとしてMAGIS(マジス)の専門知識とデザイナーたちの新たな挑戦がうまくコラボした2015年ミラノでの展示会でした。
サローネ・デル・モビーレ・ミラノは世界最大規模の家具展示会です。2500の出展、30万人以上の訪問者の規模を持ち、160カ国以上の人々が集まります。家具デザインのトレンドを押さえる上で欠かせないイベントとなっています。
1976年北東イタリアに設立。世界を代表するデザイナーたちの創造性をもって、常に時代の変化を掴み、最先端のものづくりに挑戦する家具・家庭用品ブランド。世界70ヶ国へ発信されるその斬新な製品は、世界で数々の賞を受賞し、ニューヨーク現代美術館やパリ国立近代美術館など、世界のミュージアムでパーマネントコレクションに選ばれています。
(文:KEIKO YANO (矢野 恵子) / 更新日:2015.07.23)