森美術館 『宇宙と芸術展:かぐや姫、ダ・ヴィンチ、チームラボ』開催


撮影: Philippe Servent

トム・サックス 《ザ・クローラー》 2003年 フォーム、
接着剤、木、金属製フレーム185.4 ×61×101.6 cm(シャトル) 114.3 ×200.7 ×171.5 cm(台)
Courtesy: Galerie Thaddaeus Ropac, Paris/Salzburg

 

 

ようこそ、宇宙の入り口へ
『宇宙と芸術展:かぐや姫、ダ・ヴィンチ、チームラボ』開催

-ダ・ヴィンチがとらえた宇宙とは ?かぐや姫は宇宙人だったのか?
人類はいかに宇宙時代を生きるのか?-

 

森美術館は、2016年7月30日(土)から2017年1月9日(月・祝)まで、「宇宙と芸術展:かぐや姫、ダ・ヴィンチ、チームラボ」を開催いたします。


宇宙は古来、人間にとって永遠の関心事であり、また信仰と研究の対象として世界各地の芸術のなかで表現され、多くの物語を生み出してきました。 本展は、人類が問い続けてきた「宇宙とは何か、我々は何者か」という永遠の命題を、現代における芸術・文化的視点で紐解き、人類の未来を探る壮大な試みです。

「人は宇宙をどう見てきたか?」、「宇宙という時空間」、「新しい生命観-宇宙人はいるのか?」、「宇宙旅行と人間の未来」の4つのセクションを通して、太陽系46億年の歴史を宿した隕石や地球史を物語る化石、天才レオナルド・ダ・ヴィンチやガリレオ・ガリレイの貴重な天文学手稿、東洋的宇宙観をあらわす曼荼羅や日本最古のSF小説ともいわれる「竹取物語」の絵巻、現代アーティストたちによる宇宙を体感できるインスタレーション、そして宇宙開発の最前線に至るまで、古今東西ジャンルを超えた多彩な出展物約200点を一挙公開します。2016年、六本木から宇宙への旅がはじまります。

 

 


『竹取物語絵巻』(第三巻)(武田本)江戸時代前期 
巻子 33×約1440 cm 
所蔵:國學院大學図書館、東京

 

 

チームラボ 
《追われるカラス、追うカラスも追われるカラス、そして衝突して咲いていく -Light in Space》 2016年 
インタラクティブ・デジタル・インスタレーション 
4分20秒 サウンド:高橋英明

 

 

-各セクションの見どころ-

|  SECTION 1  人は宇宙をどう見てきたか

人間が宇宙をどのように見てきたかという歴史的な宇宙観の一端を、東西の神話・宗教美術作品や貴重な天文学資料等を通して紹介します。

 

□ 宇宙を仏教的観点から紐解く。多元宇宙を表す古来の宇宙像「曼荼羅」


《両界曼荼羅》 鎌倉時代(14世紀)
双幅、絹本着色各235.5 x 197.2 cm
所蔵:三室戸寺、京都


南北朝時代、室町時代に描かれた両界曼荼羅や星曼荼羅、方位に宿る神々を描いた十二天像、チベット曼荼羅などを展示。アジア的な世界観や仏教的観点から見た宇宙像を探ります。

 


□ 鉄の隕石から作られた伝説の刀「流星刀」


撮影:木奥惠三

岡吉国宗 《流星刀》 1898年
隕鉄 刃長 68.6cm 反り 1.5 cm
所蔵:東京農業大学図書館

明治時代、富山県に流れ落ちた隕鉄と呼ばれる鉄の隕石から作られた日本刀「流星刀」を展示。

 

出展作家
北山善夫、北脇昇、前田征紀、向山喜章 ほか

出展物
レオナルド・ダ・ヴィンチ、ガリレオ・ガリレイの天文学手稿、星曼荼羅、両界曼荼羅、十二天像、チベット曼荼羅、竹取物語絵巻、流星刀、天球図、天球儀、天体望遠鏡、暦等、ルネッサンスや江戸時代の貴重な天文学資料 ほか、

 

 

 

 

 

|  SECTION 2 宇宙という時空間

星さえも吸い込むブラックホール、今眺めている星の光が何億光年も彼方から放たれている事実、 11次元あるといわれる宇宙空間の不思議、さらに私たちの時空認識を刷新した天体観測技術の驚くべき進歩等が、現代美術の作品等よって表現されます。

 

□現代美術のスターたちが表現するそれぞれの宇宙


ヴォルフガング・ティルマンス
《金星の日面通過》 2012年 
紙にインクジェットプリント40.5 x 30.5 cm
所蔵:ワコウ・ワークス・オブ・アート

 


撮影:ブレイズ・アディロン

ビョーン・ダーレム 《ブラックホール(M-領域)》 2008年 
木、スチール、蛍光灯、電球、塗料 サイズ可変
画像提供:サーチ・コレクション、ロンドン


巨大なブラックホールを中心に回る銀河系、多元宇宙理論などを表現したビョーン・ダーレムの大型インスタレーション、コンピュータ画面のピクセルとなった超高感度の天体望遠鏡がとらえた深宇宙の星々を、マクロとミクロが交差するイメージとしてとらえたヴォルフガング・ティルマンスの写真作品等、さまざまな宇宙観が展示されます。

 

出展作家

ヴィヤ・セルミンス、ジョゼフ・コーネル、ビョーン・ダーレム、アンドレアス・グルスキー、ジア・アイリ(..力)、森万里子、トレヴァー・パグレン、セミコンダクター、コンラッド・ショウクロス、ヴォルフガング・ティルマンス

 

 

 

 


|  SECTION 3 新しい生命観-宇宙人はいるのか?

隕石・化石等の人間史を超えた地球史を起点として、江戸時代の UFO伝説ともいわれる「うつろ舟の蛮女」から、人間が想像してきた宇宙人像、更には最先端の遺伝子工学や A.I.技術等について言及する作品を紹介します。

 

 

□ セクシーでメカニカルな女性を造形し、世界中のクリエイターから注目を集める《セクシーロボット》.


撮影: Tanaka Shigeru

空山基 《セクシーロボット》 2016年
FRP、鉄、金・銀メッキ調塗料、LEDネオンライト182 x 60 x 60 cm
Courtesy:NANZUKA

 

セクシーでメカニカルな女性を造形し、世界中のクリエイターから注目を集める《セクシーロボット》.は、エアロスミスのアルバム「Just Push Play」でアルバムジャケットにも使用され、イラストレーターとして世界的に高く評価されている空山基の立体作品です。

 

 

 


パトリシア・ピッチニーニ 《ザ・ルーキー》 2015年
ファイバーグラス、シリコン、毛 48 x 65 x 46 cm
作家蔵 
Courtesy:Tolarno Galleries,Melbourne; Roslyn Oxley9 Gallery, Sydney; Hosfelt Gallery, San Francisco

 

 

出展作家

ヴァンサン・フルニエ、ローラン・グラッソ、ピエール・ユイグ、パトリシア・ピッチニーニ、瀬戸桃子、空山基、杉本博司


出展物

隕石、化石、「うつろ舟の蛮女」に関する資料、荒俣宏 SF雑誌コレクション、ダーウィンの『種の起源』初版本 など


 

 

 

 

| SECTION 4  宇宙旅行と人間の未来

宇宙旅行時代到来間近の今、これからの人間と宇宙の関係や、人間の生き方はどう変わっていくのかという問題につ
いて、アーティストのビジョンを紹介し、未来を描きます。また、米ソの宇宙開発の歴史や JAXAの「きぼう」文化・人文社会科学利用パイロットミッション参加作品、《マーズ・アイス・ハウス》、HAKUTO等、宇宙開発の最前線を展示します。

 

 

 

□「宇宙開発の父」コンスタンチン・ツィオルコフスキーの描いたスケッチ(複製)


コンスタンチン・ツィオルコフスキー手稿(『宇宙旅行アルバム』より)1933年
鉛筆、紙 31.1 ×22.7 cm
所蔵:ロシア科学アカデミー・アーカイブ(ARAS)
ARAS.F. 555. File 84. Sheet 15.

 

ロケット理論や宇宙航空学のパイオニアとしてロシアの宇宙開発に貢献し、 SF小説家でもあった、科学者ツィオルコフスキーのインスピレーション溢れるスケッチを展示します。

 

 

 

 

 

 

□人間の未来の住居、火星での仮想住居《マーズ・アイス・ハウス》の模型


スペース・エクスプロレーション・アーキテクチャ・アンド・クラウズ・アーキテクチャ・オフィス

《マーズ・アイス・ハウス》 2015年
3Dプリント模型、台座に内照ライト、映像
作家蔵 画像提供: Clouds AO/SEArch

NASAが2030年代に宇宙飛行士 4名を火星に 1年間滞在させて探索を行う計画に向けて実施した、火星住居設計コンペティションで一位に輝いた、曽野正之・祐子を含む NYの建築家チームの仮想住居模型を日本初公開。人間の未来の生活の在り方を提示します。

 

 

 


撮影:Yoram Reshef

ネリ・オックスマン 《カマール、月を彷徨う人》 2014年
所蔵:ストラタシス

 

出展作家

ジュール・ド・バランクール、マリア・グルズデヴァ、野村仁、逢坂卓郎、ネリ・オックスマン、トム・サックス、チームラボ ほか


出展物

コンスタンチン・ツィオルコフスキーの手稿 (複製)、宇宙飛行士ガガーリン、テレシュコワ、アームストロングの写真、マーズ・アイス・ハウス、 HAKUTO ほか

 

 

 

【開催概要】
展覧会名:宇宙と芸術展:かぐや姫、ダ・ヴィンチ、チームラボ
主催:森美術館、
NHK、NHKプロモーション、読売新聞社
企画:南條史生(森美術館館長)、椿玲子(森美術館アソシエイト・キュレーター)
企画協力:龍谷大学龍谷ミュージアム、金沢工業大学ライブラリーセンター
助成:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ
協賛:NEC、株式会社大林組、
IHI運搬機械株式会社
特別協力:宇宙航空研究開発機構(JAXA)
制作協力:パナソニック株式会社
協力:日本貨物航空株式会社、シャンパーニュポメリー
会期:2016年7月30日(土)-2017年1月9日(月・祝)http://www.mori.art.museum/contents/universe_art/
会場:森美術館 東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー53F
開館時間:10:00-22:00|火10:00-17:00 *「六本木アートナイト
2016」開催に伴い、10/21(金)は翌朝1:00まで、10/22(土)は翌朝6:00まで 
*いずれも入館時間は閉館時間の30分前まで *会期中無休  
入館料:一般 1,600円、学生(高校・大学生)1,100円、子供(4歳~中学生)600円
*表示料金に消費税込 *展望台東京シティビュー、屋上スカイデッキへは別途料金がかかります。
http://www.mori.art.museum/contents/universe_art/

 

 

 

 

 

http://www.mori.art.museum/jp/index.html

 

(文:インテリア情報サイト編集部-1  /  更新日:2016.08.13)

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