nendoの
六本木の東京ミッドタウン内にある
サントリー美術館で開催された、
日本美術を紹介する展覧会のための
映像インスタレーション
2019年4月27日(土)~6月2日(日)の期間、デザインオフィス nendoはサントリー美術館にて、展覧会「Information or Inspiration? 左脳と右脳でたのしむ日本の美」展」の企画、インスタレーション「uncovered skies」を展示しました。そのときの会場写真と動画が届きました。このページでは「四季」をテーマとした会場でのインスタレーションをご紹介します。
六本木の東京ミッドタウン内にあるサントリー美術館にて開催された、日本美術を紹介する展覧会の企画と展示デザインを担当しました。また、美術館内の吹き抜け空間には、本展のために制作した映像作品「uncovered skies」を展示。日本美術とは切っても切れない「四季」をテーマとしたインスタレーションを行いました。
会期中、3万5千人を超える皆様にご来場いただき、おかげさまで盛況のうちに会期を終えることができました。ご来場いただけなかった皆様にも、会場写真と動画にて楽しんでいただければ幸いです
(展示は6月2日に終了しております)。
東京・六本木のサントリー美術館で開催された展覧会「information or inspiration?」のためにデザインされた映像インスタレーション。
4灯のスポットライトに照らされた長さ15mの白いステージに立ち、傘をさして足元を見ると、傘の影の中に映像が流れていることに気づく。
さらにステージ上をうろうろと歩き回ると、新たな映像が次々と現れる。それはいずれも季節や天気、そして時間ごとに異なる空の表情を表しており、ある場所を歩くと桜が舞い、またある場所には落葉、そして雪が降っている。不意に鳥が横切るようにして飛んで行ったと思ったら、空が徐々に星空へと移ろう。
それはまるで自分がさした傘の下にだけ無数の空が存在し、それらが連なりながら広がっているようである。
これらの映像は天井に取り付けられた4台の映像プロジェクターの投影によるものであるが、プロジェクター内の液晶画面に接着されている偏光フィルムがあらかじめ取り外されていることで、映像は一時的に「白い光」になる。
そして、その光の下に偏光フィルムでできた傘をかざすことで、余分な光が取り除かれ、隠れていた映像が浮き上がる。傘に使用されている偏光フィルムは「円偏光式」のものにすることで、偏光フィルム特有のモノクロ反転現象が抑制され、人や傘の向きによる映像の乱れが最少化されている。
このように、一見すると傘の影自体が小さな映像スクリーンになったような感覚に陥るものの、原理的には、すでにそこに潜んでいる「絵巻物」のように連なったひとつの大きな映像を、傘によって部分的に炙り出しているのである。
本来は「照射された光」であるはずの映像が「照射された影」としての映像のように感じられ、また、普段は傘をさすことで頭上の空が「遮蔽」されるはずが、逆に傘をさすことで空が「露出」し、その存在が強く感じられるような、新たな体験が生まれた。
Collaborator: aircord, vac, ksi (space) / umh (product) / nsz, hnm (graphic) / mit (movie) / fuk (research)
Photographer: Shuntaro
Flilming: bird and insect
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(文:制作_インテリア情報サイト編集部_2 / 更新日:2019.09.26)