TOTOギャラリー・間 「西澤徹夫 偶然は用意のあるところに」開催

 

 

 

 

TOTOギャラリー・間
「西澤徹夫 偶然は用意のあるところに」開催

2023年9月14日(木)~11月26日(日)

 

 

 

TOTOギャラリー・間(東京都港区)は、「京都市京セラ美術館」※1や「八戸市美術館」※2をはじめとする文化施設や美術展の会場構成などを数多く手掛ける建築家・西澤徹夫氏の展覧会「西澤徹夫 偶然は用意のあるところに」を2023年9月14日(木)~11月26日(日)の会期で開催します。
(共同設計者:※1 青木淳建築計画事務所、※2 浅子佳英・森純平)

また、関連イベントとして西澤徹夫講演会「西澤徹夫 偶然は用意のあるところに 」を10月5日(木)に開催します。
https://jp.toto.com/gallerma/ex230914/sympsm.htm

 

《展覧会概要》
今回の展覧会は、「京都市京セラ美術館」※1や「八戸市美術館」※2をはじめとする文化施設や美術展の会場構成など美術館関係の仕事を数多く手掛けている建築家・西澤徹夫氏の初の個展です。
「建築の全体性とは、どこまでのことを指すのか?」と西澤氏は問います。建築が扱う対象はどんどんふくらんでいくこと、具象として現れたものの裏側にこそ、私たちが建築と呼ぶものの核心のようなものが内在していること。そのような不可視のものを計画することの過程にこそ建築の魅力があるのではないか、と述べています。
タイトルの「偶然は用意のあるところに」は、いまだ見えていない核心に触れるためにできうる限りすべての準備を整えておくという、氏の建築との真摯な向き合い方を表した言葉だと言えます。西澤氏の緻密な設計と現場での限りない「チューニング」の積み重ねによって生まれる建築が、訪れる人に悦びや新しい発見をもたらすことも、こうした姿勢から生まれる幸運のひとつなのかもしれません。
氏はこの展覧会を「自らも未だ気づいていない何かを発見するプロジェクト」と捉えています。本展覧会を通して、訪れた人が建築の抱えている豊かな内面について想いを巡らし、それらを見出す手がかりになれば幸いです。

TOTOギャラリー・間

共同設計者:※1 青木淳建築計画事務所、※2 浅子佳英・森純平

 


上: 京都市京セラ美術館(京都府、2019年、 青木淳建築計画事務所と共同設計) © Daici Ano
下: 西宮の場合(兵庫県、2016年、酒井真樹・安藤僚子と共同設計)© Shin Hamada

 


上: 京都市京セラ美術館開館1周年記念展森村泰昌:ワタシの迷宮劇場(京都府、京都市京セラ美術館、2022年)© Fumitaka Miyoshi
下: 光のメディア(東京都、東京都写真美術館、2022年)© Osamu Sakamoto

 

 


上: 東京国立近代美術館エントランスホールリニューアル(開館60周年記念事業)(東京都、2012年)© Yutaro Tomii
下: 907号室の場合(東京都、2016年)© Norito Yamauchi

 

 

《展覧会コンセプト》

偶然は用意のあるところに

その核心は明言できないけれど、周縁にて記述されるような存在が建築なのかなと思うことがあります。言葉による形容に、目の前の様相に、手の感触に、その確かさを感じることができるにもかかわらず、しかしその中心にあるべきなにかとても豊かだが掴みきれないようなもの、あるいはそれらの関係全体を、予め計画するということはどういうことなのか、をずっと考えてきたように思います。それ自体は具体でありながら、本来掴みとりたいものはその背後にしか無いような気がする、という建築のこの働きこそ、僕たちを駆り立てるものの正体なのかもしれません。“Chance favors the prepared mind.”は細菌学者ルイ・パスツールの言葉で、幸運を呼び寄せる主体的な力、心の構え、のようなものこそが探していないものを発見する、という意味の格言として知られています。その建築がなにを成しているのかに出合うにはそのような心の準備を必要とするし、それによって探し出していないものを予め探し出そうとする試みを、計画と呼んでいるのかもしれません。そしてこの試みの最中に生み出される図面や模型といった表現もまた、ありうべき建築の核心部分を掴むための手がかりでもあるはずです。

本展は、僕自身がこれからどのような建築の計画を試みようとしているのかという、未だ発見していないなにかを探し出すためのプロジェクトです。これまで関わってきた建築の計画がなにを象(かたど)ってきたのかを、周縁的で断片的なオブジェクトから事後的に探ってみる試みもまた、建築がもつ豊かさへの扉となることを願っています。

西澤徹夫

 

 

出展者プロフィール


西澤徹夫 profile_kai maetani


西澤徹夫/Tezzo Nishizawa
1974年生まれ。2000年東京藝術大学美術研究科建築専攻修了。2000〜05年 青木淳建築計画事務所、2007年西澤徹夫建築事務所設立。2023年より京都工芸繊維大学特任教授。「東京国立近代美術館所蔵品ギャラリーリニューアル」(東京都、2012年)、「映画をめぐる美術──マルセル・ブロータースから始める」展会場構成(東京都、2014年)、「Re: play 1972/2015―『映像表現'72』展、再演」(東京都、2015年)など展覧会会場構成、「京都市美術館再整備事業基本設計・実施設計監修」(京都府、2019年、共同設計=青木淳建築計画事務所)、「八戸市新美術館設計」(青森県、2021年、共同設計=浅子佳英、森純平)など、美術館・文化施設の設計に多く関わる。「京都市京セラ美術館」で第8回京都建築賞、2021年日本建築学会賞(作品)、2020年度JIA日本建築大賞、第30回AACA賞、第62回毎日芸術賞など、「八戸市美術館」で2022年度JIA日本建築大賞、第43回東北建築賞など、受賞多数。

 

関連書籍
『(仮)CHANCE FAVORS THE PREPARED MIND 偶然は用意のあるところに』
発行年月 ― 2023年9月(予定)発行 ― TOTO出版(TOTO株式会社)
TEL:03-3497-1010
https://jp.toto.com/publishing

 

 

【展覧会概要】
展覧会名(日)―西澤徹夫 偶然は用意のあるところに
展覧会名(英)― Tezzo Nishizawa: CHANCE FAVORS THE PREPARED MIND
会期 ― 2023年9月14日(木)~11月26日(日)
開 館時間 ―11:00~18:00
休館日 ― 月曜・祝日、ただし、9月23日(土・祝)は開館
※TOTOギャラリー・間ウェブサイト(https://jp.toto.com/gallerma)にて最新情報をご確認ください
入場料 ― 無料
会場 ― TOTOギャラリー・間
〒107-0062 東京都港区南青山1-24-3 TOTO乃木坂ビル3F ⇒ map
東京メトロ千代田線乃木坂駅3番出口徒歩1分
TEL:03-3402-1010  https://jp.toto.com/gallerma/about/map.htm

主催 ― TOTOギャラリー・間
企画 ―TOTOギャラリー・間運営委員会
(特別顧問=安藤忠雄、委員=貝島桃代/平田晃久/セン・クアン/田根 剛)
後援 ― (一社)東京建築士会/(一社)東京都建築士事務所協会
 (公社)日本建築家協会関東甲信越支部/(一社)日本建築学会関東支部

 

 

 

 

 


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(文:制作 PR-M _PR制作部-1  /  更新日:2023.08.26)

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