ユニーク・フレキシブル・エコ…、ラタンの本当の魅力を伝える〜Yamakawa〜
日本では、“リゾート専用”“夏場だけ使用”といった印象の強いラタン家具。「そんなイメージを変えたい」と、デザイン・クオリティともにレベルの高いラタンファニチャーを提供している「Yamakawa」が、今年のミラノサローネで発表した新作は、日本人若手デザイナーを起用した「Honeycomb Sofa(ハニーカム・ソファ)」です。
名前の通り、蜂の巣の一つひとつを表現した小さなクッションは、枕にして寝そべったり、重ねて肘掛けにと、その時々の動作や気分に合わせて、自由に使うことができます。遊び心があるクッションのカラーリングも魅力的。座る人を包み込むような、やわらかい丸みは、デザインのモダンさと同時にとてもナチュラルな雰囲気も感じさせています。
ラタンの世界トップブランドとして、高い技術力を誇るYamakawaでは、「編む」技術を活かし、これまでに牛皮革や樹脂を使用した家具も制作。樹脂を使った商品は、クッション材も耐久性のあるファブリックを選び、雨ざらしもOKのエクステリアファニチャーに。異素材でのデザインやシーン提案もさることながら、ラタンという素材そのものの魅力を伝えたいというYamakawa。
ラタンは、作る分だけ切り、また成長する植物であり、製造工程において無駄が出ないため経済的、手仕事による製作だからCO2を出さず環境にも優しいと、現代にフィットしたエコロジカルな素材といいます。とても丈夫で、25〜30年は使用できるラタン家具は、実は“一生もの”。編むことで、様々な形を生み出し、またバリエーション豊富な編み模様にはそれぞれに違った表情が。雑貨的なイメージを払拭し、ラタン独特のクラス感を表現しながら、新作「Honeycomb Sofa」は、日本メーカーらしいナチュラルモダンな雰囲気を持ち、ラタンの新たな可能性を提示していました。
(文:KEIKO YANO (矢野 恵子) / 更新日:2011.05.04)