誰もか羨むフラットな関係性を構築するオフィスがオープン
フォルテック一級建築士事務所から、ディレクションを行った全く新しい概念の自社ミニマムオフィス完成のお知らせが届きましたのでご紹介します。
今回のコンセプトは、フラットな人間関係構築かつ一定のパーソナルスペースを確保できる執務空間。そして執務スペースからの気配も感じられる独立した会議室の空間構成。
執務空間では、一体型の机を製作配置して、スタッフ間のシームレスなやりとりが行えるようになっている。また、机上部には2段の足場板で設えた棚を配置している。この棚の役割は主に3つあります。まずは、普段の業務で行う資料など を一時ストックしておく場所。2つ目としては、スタッフの趣味の玩具や雑貨を配置してパーソナリティを表現できるギャラリーの役割を担う場所。また3つ目は、席に座ると視界上部が遮られるため覚的効果でパーソナルスペースが確保されることである。
特に3つ目の要素は重要で、このような横の繋がりを重視するオフィスでは、フラットな関係を重視するばかり、解放されすぎて落ち着かないなどの声をよく聞く。個々のプライバシーが、なおざりになったりしている。しかしこのオフィスでは、一見そのようなオフィスと同様な内装に見えるが、きめ細やかな配慮がなされている。実際に座ってみると上部の棚板が視覚を一部遮ることにより、包容感や仕事に集中できるから不思議である。
会議室は、あえて屋根を配置して空間の中に小屋を設えた。小屋にすることで、そのほかの空間から独立させプライバシーを確保した。天窓を配置しているのでそこから空調確保や執務室からの気配を感じられる設えになっている。
会社のシンボルツリーを配置したミーティングスペースでは、ちょっとした打ち合わせなどを行うスペースとし、また外部から見える位置に配置することで、会社の活気を表現できるスペースである。またシンボルツリーの下で打ち合わせを行え、公園でのピクニック最中に仕事をしているかのような雰囲気を感じられるデザインとなっている。
もともとは、店舗として設計されていた空間の為、天井高さは3.2mほどある。縦方向も有効に活用しており、天井まである棚やロッカー室上部にロフトを設け、収納庫・仮眠室なども配置されている。 このオフィスはローコストデザインでインテリアのコストパフォーマンスも高い。また、設計・施工時中に生じた無駄を省き見積書を見直すこと、役割分担を再構築することで更に価格を安価に抑えることに成功している。
このオフィスをディレクションしたフォルテックは、他社が設計した住宅インテリア(新築・リノベーション)において不透明で見えずらい見積書を再度見直し、再提案することで適正なコストに落とす業務も行っている。
【建築概要】
■ディレクション
Fortech Ltd.
■設計
.8 architect & interior design
■施工
SEAMLESS
■物件概要
・鉄筋コンクリート造3階建1階部分
・平成27年8月竣工 平成27年12月改修工事竣工
・専有面積:105.40平米
フォルテック一級建築士事務所 島田 大輔
http://www.fortech.jp/
(文:インテリア情報サイト編集部-1 / 更新日:2016.02.22)