【福岡県】HOTEL IL PALAZZO(ホテル イル・パラッツォ)グランドオープン


リ・デザイン 竣工後のイメージ

 

 

34年の時間を経て「Re-Design」
およそ2年をかけたリニューアルがついに完成
HOTEL IL PALAZZO(ホテル イル・パラッツォ)
2023年10月1日グランドオープン

 

 

 

ワンファイブホテルズ株式会社は2022年1月より大規模改修工事を行っていた「HOTEL IL PALAZZO(ホテル イル・パラッツォ)」を、2023年10月1日(日)にグランドオープンいたします。

 

ホテル イル・パラッツォは20世紀を代表する世界的な建築家イタリア人のアルド・ロッシと、日本を代表するインテリアデザイナー内田繁がタッグを組み、日本初のデザインホテルとして1989年に開業しました。アルド・ロッシが日本ではじめて手がけた建築には、内田繁の他にもエットーレ・ソットサス、ガエターノ・ペッシェ、倉俣史朗、三橋いく代、田中一光など、世界的なクリエイターが参画し話題になりました。1990年には建築界のノーベル賞と言われる「プリツカー賞」と福岡市都市景観賞を受賞。さらに1991年にはアメリカ国外の建築物として史上初となるアメリカ建築家協会(AIA)名誉賞を受賞しました。

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HOTEL IL PALAZZO(ホテル イル・パラッツォ) 
住所:〒810-0003 福岡県福岡市中央区春吉3-13-1 ⇒ map
ホームページ:https://ilpalazzo.jp/


ワンファイブホテルズ(当時、博多ホテルズ。2023年5月に社名変更)は、前運営者から事業譲渡を受け2019年5月末から同ホテルの運営を開始しつつ、バリューアップを検討し始めました。

そして、2022年1月、およそ2年におよぶ「Re-Design」プロジェクトが始動しました。

 

HOTEL IL PALAZZOのはじまり
内田がHOTEL IL PALAZZOのプロジェクトに着手したのは1986年秋、日本では好景気の兆しとともに、成熟をはじめた都市や生活の楽しみ方、人々の意識も少しずつ変容し、インテリアデザイナーという職域と職能が認知され、企業活動とデザインの距離が縮まり出した時代でした。 当ホテルの所在地は、九州最大の歓楽街である福岡市中洲地区から、那珂川を挟んだ対岸の春吉と呼ばれる地区。戦前は夜の盛り場として歴史のある場所でしたが、当時は衰退の一途を辿っていました。その地域の再開発の始まりに計画されたHOTEL IL PALAZZOは、アートディレクターに就任した内田が、建築デザインに20世紀を代表するイタリア人建築家、アルド・ロッシ氏、グラフィックデザインには田中 一光氏と、国内外で活躍するクリエイターを起用し複合的コラボレーションで開発されました。これは、建築単体ではなくエリア開発のシンボルとしての拠点であり、本質的で正統なデザインの力によって地域を変えていく試みでした。HOTEL IL PALAZZOの開業により現在の春吉は、川沿いにレストランやカフェ、ホテルが立ち並び、多くの人が行き交う地区に生まれ変わっています。
 

リ・デザインの経緯
 創業から20年後、当ホテルは売却され、当時の経営判断により幾度かのリニューアルを重ねた結果、創業当時とは違うコンセプトの施設となっていましたが、2015年に現オーナーのいちご地所株式会社(所在地:東京都千代田区)が取得、2021年秋より内田デザイン研究所がリ・デザインプロジェクトに参画しました。

 

かつての記憶と目標を再構築。現代感覚を活かしたリ・デザインプロジェクト
内田が、アルド・ロッシ氏と共に築いた世界観と価値観は、流行やらしさに流されない理念があります。時代は変わりましたが、建築はそのまま残り、デザインの目指すべき本質は変わらない。この度のリデザインプロジェクトでは、その本質を継承した息の長いデザインを目指しました。

 


階段を登る必要があったエントランスは、1階から段差なく直接アプローチ可能に1989年のオリジナルの配色を踏襲したエントランスは「結界」をイメージ


 


 


ディスコ、イベントホールなど、時代やニーズに合わせて独自のカルチャーを発信してきた地下空間は、130席の大型ラウンジに生まれ変わる

 

 

 

 

Photo by Satoshi Asakawa
ディレクション:長谷部匡 インテリア・家具デザイン:稲垣留美、奥野ゆかり 家具製作:霞工房
 

 

1989年の HOTEL IL PALAZZO はじまりと内田 繁とアルド・ロッシの出会い。


1989年の創業に向けた素案。アルド・ロッシによるドローイング。

地域全体を変貌させていく建築の力 古典的原理と現代の機能をつなげ未来の都市をつくるためにアルド・ロッシ氏が初めて来日したのは1987年3月中旬。内田がロッシ氏に会うのは初めてのことでした。早速現地へ赴き、敷地周辺を歩きまわり、あらゆる角度から敷地を眺め、周囲の建築物を調べ、街の匂いを嗅ぎ、極めて綿密に現地調査を行いました。川との関係を推し測りながら、対岸にまで足を伸ばして熱心に敷地をめぐる景観をつかまえようとしていたそうです。その後、翌々月に第一案の素案を持ってロッシ氏が再来日。紙を継ぎ接ぎにし、それにラフに着色したファサードのドローイングと、那珂川を含めた春吉全体を描いたドローイングでした。 HOTEL IL PALAZZOは、あくまで都市景観のなかの一部であり、周囲に広がる環境こそが重要であったのだろうと推察されます。また、ファサードのイメージを最初に提示してきたことからも、最も大切にしていたのが都市景観のなかのファサードの存在感であることがよくわかります。

 

アルド・ロッシ |  Aldo Rossi 建築家  (1931-1997)


アルド・ロッシ Aldo Rossi(1931 - 1997)

建築と都市デザインの分野において大きな影響を与えたイタリアの建築家、理論家。ポストモダン時代の理論をリードする建築家のひとり。代表作にモデナの墓地(イタリア)、カルロ・フェリーチェ劇場(イタリア)、ボネファンテン美術館(オランダ)などがある。その他にも数多くの大規模プロジェクトを手がけ、多くのコンペティションとアワードを受賞。1990 年には、建築界のノーベル賞ともいわれるプリツカー賞を受賞。

 


内田 繁  |  Shigeru Uchida インテリアデザイナー(1943-2016)


内田繁 Shigeru Uchida (1943 - 2016)

日本を代表するデザイナーとして幅広く世界的評価を受けるなか、各国での講演やコンペティションの審査、展覧会、国際的デザイン企画のディレクションなど、つねにその活動が新しい時代の潮流を刺激し続けてきた。代表作に、山本耀司のブティック、神戸ファッション美術館、茶室「受庵 想庵 行庵」、ザ・ゲートホテル雷門などホテルの総合的デザインも取り組む。メトロポリタン美術館、М+美術館等に永久コレクション多数。

 

内田デザイン研究所
インテリアデザイナー内田 繁の創設したデザイン事務所。内田のデザイン理念を継承し、内外で幅広い活動を展開するほか、アートとデザインの境界を越える提案、新しい茶室のかたちなど、現代と日本文化を融和させたデザインの方法論が高く評価されている。近年では、ホテルのデザインから地域・社会・観光を再考するなど、歴史・社会・文化を統合するデザインを実践している。現在、長谷部匡が代表を務め、ディレクターとデザイナーの有機的統合から新たな活動を展開しつつある。 https://www.uchida-design.jp

 

■「Re-Design」プロジェクトについて
改装工事期間:2022年1月~2023年9月
総工費:約18億円
~ディレクションとデザインは内田デザイン研究所~
ホテル イル・パラッツォは、福岡市の春吉地区が持つそれまでのイメージを一変させ、都市における建築デザインの力を示したことでも評価されています。ワンファイブホテルズは、同ホテルのデザインだけでなく、その高い社会的資産に着目し、内田繁氏の逝去後も同氏の思いやデザインの理念を受け継ぐ「内田デザイン研究所」に依頼しました。
内田デザイン研究所  https://www.uchida-design.jp/

~内田繁氏の発言より~
「目指したのは、時代とともに生き続ける地域に根づいた社会資産となるべきものをつくること。」
「私とアルド・ロッシとでお互いに決めたことは、建築の内部と外部は同一のイメージにしようといったことです。」

 

~本プロジェクトの主なポイント~
*1989年開業時のホテルロゴデザインが復活
*アルド・ロッシ設計の外観デザインはオリジナルを尊重し一部復元
*ディスコ、イベントホールなど、時代やニーズに合わせて独自のカルチャーを発信してきた地下空間は、130席の大型ラウンジに生まれ変わり
*階段を登る必要があったエントランスは、1階から段差なく直接アプローチ可能に1989年のオリジナルの配色を踏襲したエントランスは「結界」をイメージ
*客室はスーペリアクイーンとデラックスキングの2タイプに加えて、バルコニー付の客室を新設
 

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■ホテル概要
名称:HOTEL IL PALAZZO(ホテル イル・パラッツォ)
客室数:77室 
住所:〒810-0003 福岡県福岡市中央区春吉3-13-1 ⇒ map
アクセス:福岡市営地下鉄空港線・中洲川端駅から徒歩約7分、JR博多駅からタクシーで約6分
ホームページ:https://ilpalazzo.jp/
※公式サイトで予約受付を開始しています

 

(文:制作 PR-P_PR制作部-2  /  更新日:2023.07.25)

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