【空間デザイン】「東京表現高等学院MIICA」 校舎リノベーション

 

 

 

日本芸術学園から東京表現高等学院MIICAへ
空間コンセプト 「才能が交錯する」
校舎リノベーション

 

 

約60年前にスタートした芸能教育機関を母体として持ち、芸能にとどまらないあらゆる分野で活躍できる「クリエイティブ人材」の育成を目指す日本芸術学園の小岩校が「東京表現高等学院MIICA」へと、生まれ変わるための校舎リノベーションを紹介します。

 

 


 学院のスローガンである「仕掛ける人に、なれ」の持つ力強さや、学生たちの切磋琢磨する姿を想像し、「才能が交錯する」という空間コンセプトが生まれた。

 

 

会話がなくても意識する。すれ違うだけでも刺激し合う。共創が始まりイノベーションが生まれる。このイメージを空間としてデザインしていく上で、表層だけでなく感覚を操作するデザインが必要だと感じた。そこで視覚に着目し、高低差や開口の位置を調整し「視点を変える」「視線を通す」ことができるようにした。これにより仲間と目が合ったり、互いの様子を見ることができ、学生一人一人の才能が交錯し、刺激し合える環境を計画した。

 

 

 

また、学院の教育カリキュラムには独自のPDCAサイクルがあり、このサイクルに従って生徒達が自らとる行動を考え、その行動に相応しい環境を選べるようデザインした。具体的には、学年ごとのクラスルーム以外は「アウトプットルーム」「インプットルーム」「シェアルーム」というように、行動によってデザインされた多目的室があるのみ。

 

 

皆でプレゼンテーションをする、集中してリサーチ作業をする、ディスカッションをする、など行動に適した環境を選ぶことができる。各行動には相手との距離感や視線の向きなどが関係する。視線や人との距離感を考慮しながら各部屋のインテリアをデザインした。

 


 

 全体を通して既存建物を壊すのではなく、元々ある魅力を活かしながら必要以上の装飾はせずシンプルに仕上げることで、主役である生徒達を引き立たせるような空間を作った。

 


Credit Information
空間プロデュース:加藤明日香/博報堂プロダクツ
設計デザイン:渡辺力/株式会社JOKE.
撮影:ナカサ & パートナーズ
 
 

 


http://miica.nichigei.ac.jp/

 

 

 

 

 

(文:制作_インテリア情報サイト編集部-1  /  更新日:2017.12.04)

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